ソフトバンクモバイルが7日に都内で開催した「2013年夏 新商品発表会」では、新たに6機種のスマートフォンが発表された。目玉はフルセグに対応した「AQUOS PHONE Xx 206SH」と「ARROWS A 202F」だ。ここではこれら2機種を中心に、どの機種が誰に向くのか、どう選べばいいのかなど考えてみたことを、実際に触れてみたファーストインプレッションを交えてお届けしたい。

ソフトバンクスマートフォン2013年夏モデル

AQUOS PHONE Xx 206SH

AQUOS PHONE Xx

背面には1310万画素のカメラが

AQUOS PHONEの新作となるXxは、ARROWS Aとともにソフトバンクモバイルの新たなフラグシップモデルとなる機種である。最大の特長は、ワンセグよりも高画質な「フルセグ」機能が備わったこと。これにより、従来のワンセグよりもはるかに美しい映像が楽しめるという。

はっきりわかるほどの高精細なフルセグ映像

実際に会場のAQUOS PHONE Xxでフルセグ映像を視聴してみたが、たしかにワンセグに比べると格段に綺麗である。フィーチャーフォン時代に比べてディスプレイが大きくなっていることを思えば、当然かつ正当な進化といえるだろう。おそらく今後は他機種にもフルセグが搭載されるようになるはずだ。

フルセグになったことで懸念されるのはバッテリーのもちやスマホ自体のパフォーマンスの低下だが、AQUOS PHONE Xxはそのあたりも抜かりなくスペックアップしており、1.7GHzのクアッドコアCPUと3080mAhを積んでいる。

3080mAhというのは、ざっくり言うとiPhone 5(約1400mAh)の2倍以上。公称では充電なしで2日間もつとしている。これならフルセグで映像を見続けても、それほどバッテリーの心配をする必要はないだろう。それでいて重量はさほどでもない(約158g)のが好印象だ。

また、カメラにF値1.9となる明るいレンズを搭載しており、従来よりもブレや暗所での撮影に強くなっているのも見逃せない。設定をのぞいてみるとISO感度は最大1600まで上げられるようなので、かなり暗い場所でもブレずにしっかり写すことができるだろう。

カメラの性能というととかく画素数アップに走りがちだが、画質面においては実はレンズの性能が画素数以上にものを言う。その意味では今回の進化は正しい方向性なのだ。かつて携帯電話に初めてカメラを搭載したシャープの意地を見た気がした。

トータルで見ると、AQUOS PHONE Xxには目を引く新機能こそないが、フルセグ、バッテリー、CPU、カメラというスマートフォンにおいて重要な4つの基本機能を着実にスペックアップ&ブラッシュアップしてきた印象だ。フラグシップとして恥ずかしくないスペックを備えたモデルといえるだろう。