露Kaspersky Labsは2月28日(現地時間)、世界最大のモバイル見本市「Mobile World Congress 2011」において、プレスカンファレンスを開催。同社の新製品であるタブレット向けセキュリティソフト「Kaspersky Tablet Security」を発表した。カンファレンスで同社CEOのEugene Kaspersky氏は、モバイル環境に迫る危険性を強調していた。

Eugene Kaspersky氏

Kaspersky Tablet SecurityとParental Control ベータ版を発表

Tablet Securityは、Android 2.1~3.2に対応したセキュリティソフト。マルウェアの検出・駆除、Webプロテクション、盗難対策といった機能を備えたセキュリティツールとなっている。

Tablet Securityの画面。マルウェア対策、盗難防止・データ保護、Webプロテクションの3機能を提供する

マルウェア対策は、ダウンロードしたファイルやアプリなどのリアルタイムスキャン、定期スキャン、定義ファイルのアップデートなど、基本的なマルウェア対策をカバー。バックグラウンドで軽快に動作するように配慮され、定義ファイルの自動アップデートやクラウドベースの情報を使ったチェックが可能。

Webプロテクションでは、攻撃サイトやフィッシングサイトなどへのアクセスをブロックする機能を備え、Kaspersky Security Networkによるレピュテーション(評価)サービスを活用して危険なサイトを収集する。Androidの標準のブラウザで利用可能だ。

盗難対策では、リモートロック・ワイプ、端末の現在位置の把握が可能。さらに、ロック画面解除時にフロントカメラでひそかに画像を撮影する「Mugshot」機能を搭載。これは、端末が盗まれた場合などに、ロック画面を解除しようとする人間の顔写真を撮り、アップロードすることで、犯人を見つけやすくする機能。いずれもWebベースの管理画面から制御でき、盗難時の安全性を向上させる。

盗難防止・データ保護機能は4種類

Mugshotによる撮影のデモ。写っているのは製品説明を行ったVictor Dronov氏

Web管理画面。コマンドを入力して実行する。ロック画面にメッセージを表示したり、端末の現在地を表示したりが可能