場所は一等地、「3F 通訊街」の表示

台鉄台中駅の駅前は地方の小都市といったたずまいだ。駅前のロータリーからは前方に2本の道路が延びているが、そのうち右側の道路を駅を背にして直進しよう。すぐに小さな川があり、それを渡ったところにあるのが目指すビル、第一広場だ。

ところがビルの1階は雑貨店がちらほらとあるものの、どことなくうらびれており本当にこの中にお店が多数入っているようには見えない。そもそも台中は駅前が適度にさびれており、首都の台北とは雰囲気が全く異なっている。この第一広場も台北であれば駅前三越のような一等地に位置しているのだが、とてもそのような立派な雰囲気は感じられない。

ビルの角からちょっと右に進めば第一広場の正面入り口が見えてくる。ここからビルをみるとちゃんとした建物に見えないこともない。壁にはいろいろな案内などが表示されているが、その中には「3F 通訊街」の表示。「通訊」=「通信」すなわち携帯電話の意味だ。このビルの3階には携帯ショップがたくさんはいっているということのようだ。

レトロな雰囲気の台鉄台中駅

駅前を直進、小川を渡ると第一広場ビルが見えてくる。メイン入り口は右手に進もう

第一広場のメイン入り口。怪しい雑居ビルという感じだ

3Fは携帯ショップフロアーということらしい

第一広場に潜入!

では1階の入り口から入ってみよう。入り口付近にはなにやら現地の携帯事業者のポスターやのぼりなどがあり、どうやら携帯ショップが入っているようだ。そして入り口を入ってすぐ右手にはいっていくと、携帯ショップがいくつか入っているではないか。お店の規模はそれほど大きくないが、ショーケース内にはさまざまなケータイが陳列されている。よくよく見ると「中古」の文字も。そう、ここでは中古の安い携帯も売られているのだ。

お客さんを見てみると、意外と外国人の姿が多い。どうやらこの第一広場は、台中在住の外国人労働者などよく集まってくる場所らしい。そのため携帯ショップのスタッフも意外と英語が通じるのがありがたい。

第一広場の携帯ショップはこの1階に数店舗あり、中には数台しか端末を置いていないような小さなお店もある。また3階に上がればフロアまるごとが携帯ショップで埋め尽くされている。ただし大都市のショップの賑わいというには程遠く、それぞれのショップがどことなくのんびりとしている。またフロアを回ってみると閉店してしまったショップの跡や、レストランやカラオケBOXになっている店もある。ちょっと怪しげな雑居ビルという感じで面白い雰囲気だ。

ちなみに台湾で販売されている携帯はみなSIMロックフリー、すなわち世界各国のSIMカードを入れて利用することができる。日本のNTTドコモのFOMAカードやソフトバンクモバイルのUSIMカードを入れても通話が可能だ(国際ローミング料金となる)。またもしも台湾に頻繁に来る人なら、台湾の電話番号のプリペイドSIMカードを買っておき、携帯本体はここで買うのもいいだろう。ちなみに台湾のプリペイドSIMカードは、街中では身分証明などの手続きが煩雑なため、台北の桃園国際空港にある通信事業者のカウンターで購入しておくほうがベターだ。

第一広場1階の入り口。奥に進むとなにやら携帯の看板などが見えてくるはず

中にはいると携帯ショップがいくつか入っている。昼間でも意外と混雑しているようだ。外国人のお客も多い

ショーケースにはずらりと携帯が並んでいる。値段を聞けばきちんと教えてくれるので安心だ

こちらは中古。「使い捨て」感覚で安いものを買ってもよいだろう。ただし購入時に動作確認はきちんとしよう