もう1つの携帯向け音声認識サービス「Yahoo! OneSearch」

今回のWeb 2.0 Expoでは特に展示は行なわれていなかったが、4月初旬に米ネバダ州ラスベガスで開催されたCTIA Wirelessの展示会では「Yahoo! OneSearch」のデモンストレーションが行われていた。これは従来の携帯電話向け検索アプリケーション「Yahoo! OneSearch」に音声認識機能を加えたもので、マイクに向かってしゃべった内容をそのまま検索クエリーにできるという、Tellmeの新サービスとほぼ同等の機能を持つものだ。

使い方もシンプルだ。OneSearchのアプリケーションを起動した状態で「通話ボタン」を押し、単語やフレーズをマイクに向かってしゃべる。ボタンを離した直後にYahoo!のサーバへと音声データが送信され、音声入力された単語の解析がスタートする。解析が終了した段階でOneSearchのアプリケーションへと結果が返され、検索窓に単語や分解後のフレーズが表示される。Tellmeのサービスと大きく違うのは、そのまま検索には入らず、いったん認識したフレーズをテキストデータとして検索窓に表示する点だ。ここで単語の修正や追加/削除を行った後に検索することも可能。

CTIA Wirelessで展示されていたYahoo! OneSearchによる音声認識サービス。キーボードによる単語入力を省略するための補助機能として動作する。展示機はBlackBerryだったが、マシンが非力なせいで音声入力機能が働きにくく、うまく認識させるのにかなり手間取った

周囲のノイズを拾いやすい点と、ハッキリしゃべるなどの注意事項を守らないと誤認識が多くなる点はTellmeのケースと一緒だ。またYahoo!の説明によれば、アプリケーションがインストールされたスマートフォンのマシンパワーによっても認識精度に差が出るという。例えば非力なマシンを使った場合だと、早口では音の取りこぼしが出るため、必ずゆっくりしゃべる必要があるようだ。だが音声認識後の単語修正が容易な分、UI的にはこちらのほうがストレスを感じなかった。デモンストレーションで使われていたのはBlackBerry用のアプリケーションで、Yahoo!もまた今後プラットフォームを順次拡大していく計画だという。