IronPython 2.0α1は、MIX07と時を合わせて4月30日にリリースされた。IronPython 1.1との違いを簡単に表にしてみる。

項目 IronPython 2.0α1 IronPython 1.1
目標とする Python との互換性 2.5系 2.4系 (コマンドラインスイッチで 2.5系モードに切り替え可能)
内部で使用する言語エンジン DLR オリジナル
動作に必要なDLL IronPython.dll 、IronPython.Modules.dll 、Microsoft.Scripting.dll 、Microsoft.Scripting.Vestigial.dll IronPython.dll 、IronMath.dll
組み込み済みのモジュール数 (sys.builtin_module_namesの数) 28 30
標準時の文字列に対するメソッド数 ( len(dir(“”) )を実行 ) 68 59
“import clr” 後の、文字列に対するメソッド数 167 151

IronPython 2.0では、”心機一転”したといえるほど内部構造の総入れ替えが行われている。ただし、従来バージョンとの互換性は保たれており、それは1.0の時から配られているサンプルプログラムが、そのまま動くことからも分かる。

サンプルの1つ、Slide Local PuzzuleをIronPython 2.0 α1で動かしている様子