前回の記事、「教えてください! 資産管理ツールへのあなたの要望【パソコンを管理していないとこうなる!(回答編)】」では、IT資産管理ツールの導入状況に関するアンケート結果を元に、ツール未導入やパソコンが管理できていない状態のセキュリティリスクについて紹介した。

今回は、ツール導入済みとした回答内容から、ツールに対する要望や不満、今後ツールに求められている点を紹介したいと思う。

1:IT資産管理ツールは、使いにくい!?

現在、導入しているIT資産管理ツールに対する不満としては、約15%が「ツールの操作性」を挙げており、やりたいことはできているが、使い方がわかりづらいという意見が目立っていた。

一方で利用ツールの満足している点としては、「必要な情報がしっかり取れている」「大規模な資産管理も問題なくできている」などの意見が見られ、各ユーザ企業が行いたい管理手法には対応できているようだった。

いわゆるIT資産といわれているものは、パソコンやスマートデバイス、ソフトウェア、USB等の外部メディア、ルータ等のネットワーク機器など、多種多様だ。これらのIT資産が「企業にいくつあって、今誰が使用していて、どんな状態なのか?」ということを把握するためにIT資産管理ツールを利用するわけだが、もちろんIT資産の種類によって必要な情報や管理手法が異なる。そのため、一般的にIT資産管理ツールといわれているものには、機能が豊富なものが多い。

IT資産の管理はやるべきことが多岐に渡る。そのため理想的なツールとは、その豊富な機能をうまく使いこなせるように「管理画面のどのメニューを使えば、どのような管理が行えるか」がわかりやすく、操作しやすいものといえるだろう。

2:IT資産管理ツールに求められていること

操作性に対する不満を抱えているユーザ企業が多いことはわかったが、今後ツールベンダーはこのような要望にどう応えていけばいいのだろうか?

企業の中でIT資産の管理を担っているのは、情報システム部門や総務・管理部門などが多い。大企業であれば、情報システムの専任部門が置かれていることも多いが、中小企業では、人手が足りず他部門との兼任であったり、ひとり情シスといわれる状況の場合も少なくはない。もちろん同部門では、IT資産を管理する以外にも業務は山積みであり、こればかりに時間を割くことはできない。

つまり「できるだけ管理負担を減らしたい」という期待を持って、ユーザ企業はIT資産管理ツールの導入を検討するはずだ。導入しても管理工数が増えてしまっては元も子もない。いかに管理者の負担を減らせるかが、IT資産管理ツールに求められている永遠の課題ではないだろうか。

さらに最近では、社内でも社外でも仕事ができる環境が整っていて、IT資産の管理も今まで以上に煩雑になっている。これまでの業務に加え、持ち出し可能なパソコンやスマートデバイス、Windowsタブレットなどの管理も必要になり、情報システム部門の負担は増える一方だ。

ツールベンダーは「いかに管理者の負担を減らす機能を開発できるか」ということを念頭におき、今後もツール開発に奮闘すべきである。今後のIT資産管理ツールベンダーの動向に、ぜひ期待していただきたい。

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