株式投資を始める理由は、儲けたい、資産を増やしたいからですよね。
株で儲ける方法は、売却益(キャピタルゲイン)を得ることだけではありません。配当金や株主優待(インカムゲイン)で利益を得ている人もいます。株式投資を始めるなら、まずは株での儲け方のパターンを知り、自分に合う投資方法を見つけましょう。
それが決まったらいよいよ株式投資に挑戦ですが、焦りは禁物。
株取引の基礎知識は身についていますか。株の取引時間や株価の決まり方、日本市場で大きな力を持つ機関投資家について知っていますか。
初心者が知識も十分にないまま参戦してしまうと、ベテラン投資家たちのいいカモにされてしまい、連戦連敗になりかねません。
株式投資を始める前に、最低限知っておきたい基礎知識を学びましょう。何事も基本が大切。株式投資初心者の皆さんは、まずはここからスタートです。
そもそも資産運用が必要な理由
銀行預金ではほとんど利子がつかない今、資産を増やしたいなら投資をする必要があります。
将来のために資産運用を始めるなら、おすすめは株式投資です。少額から始めることができ、利益も期待できる資産運用方法だからです。
物価はどんどん上昇中!今投資を始めないと資産は目減りする
そもそも、将来のために投資が必要な理由は、今後も物価が上昇していくことが予想されるからです。
そこでオススメなのが株式投資です。
一万円以下でも始められる!少額株式投資の魅力
株式投資をおすすめする理由のひとつめは、少額で始められることです。
最低購入金額が10万円以下の株はたくさんありますし、さらに少額から始めたければ、ほとんどの銘柄が10,000円以内で買えるマネックス証券の「ワン株(単元未満株)」というサービスもあります。
単元未満株の記事内でも紹介していますが、マネックス証券が提供する単元未満株取引「ワン株」は、お小遣いからでも人気の銘柄へ株式投資が始められるのでおすすめです。
- 銘柄スカウターで株の分析ができる
- NISAの売買手数料がずっと無料
- 米国株のサービスが充実している!
その他、マネックス証券には外国株の手数料が安かったり、IPO抽選が少額投資家に優しい方法を採用しているなどさまざまなメリットがあります。詳しくは、マネックス証券の紹介ページをご覧ください。
高いリターンが期待できるのが株式投資のメリット
株式投資なら、利益もしっかりあげられます。
海外株式に投資した場合、資産が6.8倍にまで増えたという三井住友トラスト・アセットマネジメントのデータもあるんですよ。
銀行の金利と比べてみてください。銀行に預けるのが馬鹿らしくなりませんか。
株式投資は高い利益を期待できる反面、資産を失うリスクもあります。しかし、いろんな株に分散して投資することで、リスクを下げることが可能です。
株式投資でどう儲ける?あなたにあった投資スタイルと儲け方
株式投資の投資手法は、株を保有する期間の長さによって、デイトレード、スイングトレード、中長期投資の3つにわけられます。
デイトレやスイングトレードは比較的小さな売却益を積み重ねていくことで稼ぎますが、会社員におすすめなのは長期投資です。長期に株を保有している間には、配当金や株主優待などで利益を得ることが可能です。
会社員には長期投資がおすすめ!3つの投資スタイル
株式投資は、株を保有する期間の長さによって、3つにわけられます。
- デイトレード
- スイングトレード
- 中長期投資
デイトレードは1日で「株を買って売る」という一連の取引を完結させる投資手法です。同じ元手で何度も売買を行い、資産を有効に使えます。
しかし、日中ずっとパソコンの前にはりつく必要があるので、会社員がデイトレをしようと思っても難しいでしょう。
スイングトレードは数日間のうちに売買を完了します。デイトレのように1日中画面を見ている必要はないので、会社員が参加するハードルが少し下がりますが、短期間で銘柄を入れ替える点はデイトレと変わりません。
会社員に最もおすすめなのは、長期で株を保有する中長期投資です。
ヤフーやユニクロ、ニトリのように、順調に成長する銘柄を選べば、億万長者になることも夢ではありません。
長期投資で利益を得る方法!株主優待と配当金
中長期投資は長期で株を保有して値上がりを待つ投資法なので、値上がり益を得るまでに時間がかかります。デイトレなら1日、スイングなら1~2週間で売買益が出ますが、中長期投資だとそうはいきません。
しかし、株を保有している間に、株を持っているだけで得られる利益「インカムゲイン」を手に入れることができます。
配当金と株主優待がよく知られているインカムゲインです。
- 配当金:企業が利益を出した時、株主に還元する利益
- 株主優待:年1~2回、企業が株主に贈るモノやサービス
年利にして4%以上の配当金がもらえる銘柄や、市場価格で数千円もする自社製品を株主優待で配る企業もありますから、銀行に預金するよりずっと得をします。
業績不調で株価が下がっている銘柄は、配当利回りや優待利回りが高く表示されてお得に見えるからです。
また、配当や優待を受けるには、「ある特定の日(権利付き最終売買日)に株を保有している」という条件を満たさないといけません。権利付き最終売買日の翌営業日に売ってしまっても、配当や株主優待は受けることができます。
株主優待の基礎知識や注意点については「株主優待とは?確実に得するための基礎知識と買い方のコツ」で詳しく解説しています。
貸株金利もインカムゲイン!貸株サービスのメリットと注意点
聞き慣れないかもしれませんが、貸株サービスで受け取れる「貸株金利」もインカムゲインのひとつです。貸株サービスとは、証券会社に持っている株を貸し、金利をもらうサービスです。
証券会社が設定する「ボーナス銘柄」なら、10%や20%など驚くような高金利がつきます。
ただ、貸株サービス利用中は配当金に二重に課税されたり、株主優待の長期保有特典が受け取れなかったりといったデメリットも発生します。
株の取引は難しくない!ネットでカンタン資産運用
「経済」「景気」「株価指数」などと聞くと、とたんにアレルギー反応のように理解力がマヒしてしまう人もいるのではないでしょうか。
しかし字面のわりに「株式投資」というものは、難しいものではありません。
要は「安いときに買って、値段が上がったら売る」だけでその差額分が利益となり、持っているお金が「増える」ということなんです。
「そんな錬金術みたいなことが現実にあるの?」と思う人もいるでしょう。
しかし世界の多くのお金持ちは、実際に株式投資などを足掛かりに資産を増やしてきたんですよ。
特別な知識は、それほど必要ではありません。
株を買ったり売ったりするのも、パソコンやスマホなどのインターネット環境があればカンタンにできるんです。
初心者にもすぐにでも実践可能な、一番簡単な株の買い方については、「ネットでの株の買い方を初心者向けに解説」を参考にしてください。
買い方が分かれば、売り方もすぐに理解できるでしょう。
市場の常識を知る!株価の決まり方、取引時間、投資家のタイプ
投資に使う予算、投資スタイル、どうやって儲けるかの狙いが決まったら、いよいよ株式投資に挑戦です。
株を買ったり売ったりする方法や、証券取引所が開いている時間、株価の決まり方や、日本市場で大きな力を持っている外国人投資家について知っておきましょう。
日本には証券取引所が4つ!証券取引所と証券会社の基礎知識
日本には東京、名古屋、札幌、福岡の4つの証券取引所があり、ここで株取引が行われます。
各証券取引所はいくつかの株式市場を運営しており、例えば東京証券取引所(東証)には、東証1部・2部、新興企業が上場するマザーズ、JASDAQスタンダード、JASDAQグロース、プロ投資家向けのTOKYO PRO Marketがあります。
個人で証券取引所に出向いても株は買えませんので、証券会社に仲介してもらう必要があります。
最近はネット証券で口座開設する人が多いです。
外国の証券取引所で取引されている株を買いたい場合も、それぞれの証券取引所の取引を扱っている証券会社に仲介してもらいます。もちろん日本の証券会社でも海外市場の取引を仲介できます。
株、証券取引所、証券会社の役割について基礎から知りたい方は、「株とは?株の仕組みや基礎知識を初心者にもわかりやすく解説」をご覧ください。
証券取引所の取引時間は15時まで!株取引ができる時間
株を取引できる時間(立会時間)についても知っておきましょう。
東京証券取引所で取引が行われるのは9:00~15:00で、11:30~12:30は昼休憩です。昼休憩をはさんで前半を前場(ぜんば)、後半を後場(ごば)といいます。
その他3つの取引所(名古屋、札幌、福岡)は15:30まで取引を行っています。売買注文はネットで24時間出せますが、実際に取引が成立するのは立会時間内のみです。
SBI証券なら、夜間にリアルタイムで売買できるPTS(私設取引システム)が利用可能ですが、PTSでの取引は値動きが極端になるといったデメリットがあります。
株価の決まり方は2種類ある!知らないといつまでも約定できない
証券取引所で株価が決まる仕組みは、ザラバ方式と板寄せ方式の2種類です。
ザラバ方式(オークション方式)は、株を持っている人の「売りたい値段」と、株が欲しい人の「買いたい値段」が一致したときに売買が成立(約定)する方式です。最初の取引のあと、最後の取引の前までは、このザラバ方式が使われます。
板寄せ方式は、通常は、前場と後場それぞれの寄付(最初の取引)と引け(最後の取引)で使われます。
突発的に、特別気配※が表示されたときにも板寄せ方式で取引が行われます。
板寄せ方式は、「成行注文が全て約定する」「約定値段より高い買い注文・低い売り注文が全て約定する」などの条件を満たす株価で売買が成立します。錯綜する注文を整理して売買を成立させるので、注文を出しても、即座に約定することはありません。
特別気配とは
決められている範囲を超えて株価が値動きする(急落や急騰)場合に表示されます。証券取引所は市場の混乱を防ぐため、売買方式をザラバ方式から板寄せ方式に変更し、取引を即時に成立させないようにします。
機関投資家の力を利用して、相場の流れに乗ってやる!
日本の株式市場で取引をするなら、外国人機関投資家の動向に注意を払う必要があります。機関投資家とは、保険会社や年金基金、投資信託を運用するファンド、ヘッジファンドなど、巨額の資金を運用する会社やグループのことです。
実は日本の株式市場の取引額の約80%は、外国人投資家(特に機関投資家)によるものです。これだけ多くの株を買っているわけですから、日本の株式市場は外国人機関投資家の売買動向に大きな影響を受けます。
外国人機関投資家が株を大量に売っていれば相場は値下がりするので早めに売ってしまう、外国人投資家が買っていれば値上がりするはずなので流れに乗って買う、といった戦略が有効です
損した時こそ確定申告をしよう!株式投資と税金の基礎知識
株式投資をするなら、避けて通れないのが年1回の確定申告と納税です。株取引で得た利益には20.315%(復興特別所得税含む)の税金がかかるので、納税するために確定申告が必要なんです。
「あれ?源泉徴収ありの特定口座なら確定申告は不要って聞いたけど?」と思った人もいるかもしれませんね。確かに源泉徴収あり特定口座なら、自動で納税してくれるので、株式投資で利益が出ても確定申告は不要です。
でもなんと、株式投資で損をした場合には、確定申告することで税金を節約できます。
この税金の節約は、確定申告をしないとできないので、源泉徴収ありの特定口座を使っている人でも、確定申告の知識は必須なんです。
損した時のことを考えるのは嫌かもしれませんが、いざ損をしたときに慌てないように、知識を身につけておきましょう。確定申告どころか、納税が全く必要ないNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)制度についても紹介しますよ。
損失繰越と損益通算で節税できる!確定申告書き方ガイド
株式投資をして利益が出た場合、一般口座や源泉徴収なし特定口座を使っている人は、必ず確定申告をしなくてはいけません。一方、NISA口座や源泉徴収あり特定口座のみを使っている人、年間の利益が配当金のみだった人は、確定申告が不要になります。
しかし、損が出た場合は絶対に確定申告すべきです。損益通算、損失繰越という制度を使えば、税金の負担を軽くできるからです。
- 損益通算:株取引での利益と損を相殺する
- 損失繰越:売却損を3年間繰り越し、利益と相殺する
持っている証券口座が、「A証券の源泉徴収あり特定口座」のひとつだけなら、確定申告しなくても、損益通算は口座内で完結できます。しかし、複数の口座の損益を通算したい場合には、確定申告する必要があります。
損益通算したあとも残ってしまった損を損失繰越をする場合は、特定口座ひとつだけでも必ず確定申告が必要です。
今さら聞けない!税金がタダになるNISAって何だ?
株で儲けたら納税が必要ですが、NISA(ニーサ、少額非投資非課税制度)口座で得た売却益や配当金などの利益は納税の必要がありません。
納税の必要がないので、もちろん確定申告も不要です。20.315%もの税金がなくなるのですから、すごいメリットですね。
NISAでは非課税というメリットがある分、こんな制限があります。
- 1年間の投資金額の上限は100万円(2016年からは120万円)
- 1人1口座のみの運用
- ある年に購入した株などの非課税期間は5年
またNISA口座で損が出た場合でも、損失繰越ができないというデメリットがありますし、配当金の受取方式を「株式比例配分方式」以外に設定すると、配当金に課税されてしまうなど知っておくべき注意点もあります。
NISAのメリットやデメリット、注意すべき点や具体的なNISA口座の開設方法は「NISA(ニーサ)とは?初心者が知るべきメリットとデメリット」で、詳しく解説しています。今さらNISAについて聞くのは恥ずかしいという方、ここでしっかり勉強しましょう。
NISAの記事内にも解説があるとおり、NISA口座には断然SBI証券がおすすめです。NISAが非課税なのは説明しましたが、売買手数料まで無料なのがSBI証券なんです。
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まずはお試しに株式投資をしてみようという株初心者は、税金や手数料が無料で取引できるSBI証券のNISA口座から開設してみましょう。
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カモにされないために!基礎を理解してから株式投資を開始
そして、利益を最大限に出すためには、売却益や売買テクニックだけではなくて、配当金や貸株金利などのインカムゲインにも目を向け、できるだけ税金を少なくする方法を知っておく必要があります。
ここで紹介している記事は、どれも株式投資には必須の知識をお伝えするものばかりです。ぜひ全てを読み、それから株式投資を始めてください。