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必要なのは"横のDX"!トライアルが描く小売業の未来像

[2021/08/30 09:00]末岡洋子 ブックマーク ブックマーク

プラットフォーマーを目指すより、業界横断で効率化を

スマートストアなど自社の取り組みに加えて、トライアルグループが取り組んでいるのが業界横断的なデジタルの取り組みだ。

その一例として、亀田氏はデータプラットフォーム「MD-Link」を紹介。これは購買データをリアルタイムでメーカーにフィードバックする仕組みだ。過去5年間の購買データに加えてリアルタイムのデータを追うことも可能となっており、利用企業は260社を超える。亀田氏は「これらのデータを共有することで、効率の改善と顧客体験の向上の2つが狙える」と説く。

イメージ図

物流の分野でも取り組みが進む。「メーカー、小売りなどが独自に物流を持った結果、復路は空のトラックが走るなどの非効率な事態が起きている」と亀田氏は指摘。トライアルグループでは、自社の物流センターを設けたが、1社でできる効率化には限界があると感じ、食品物流のムロオと資本業務提携を結んで物流ネットワークの強化を図っている。

システム面においてはスマートショッピングカートを共同開発した4U ApplicationsとRetail SHIFTを設立するなど、その分野に強い企業と合弁会社を立ち上げるほか、小売、卸、メーカーなどさまざまな業種の企業が加盟するリテールAI研究会にも参加し、小売業におけるAIの活用について模索しているという。

「皆さんプラットフォーマーになろうとしていますが、そんなことをやっているとなかなか物事は進みません。データはメーカーに渡せばよいのです」(亀田氏)

例えばメーカーの生産計画ならば、1店舗だけでは天候やイベントなどにより需要予測がブレることがあっても、エリア単位なら大きくブレることはない。亀田氏は「データを共有することで無駄がなくなれば、CO2排出やフードロスの観点でもメリットがある」と説く。

「”リアルの強さ”を生かすことで、日本はもう一回世界に羽ばたけるのではないか」――亀田氏はそう語り、「業界全体で世界に打って出ていこう」と呼びかけて講演を締めくくった。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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