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データ活用を推進する上で必要な「役割」と「強化の指針」

[2020/12/10 08:00]伊藤正子 ブックマーク ブックマーク

どこから強化するべきか?

データ活用に関わる12の役割のうち、特に強化すべき6つの役割はここまでに述べてきた通りだが、どの役割の強化から着手すればよいのだろうか。その指針の立て方について、堀内氏は次のようにアドバイスする。

「なぜデータ活用を推進するのか、目的を明確化してください。当たり前のようですが、データ活用に関しては目的が曖昧だったり、データ活用自体が目的になってしまっていたりするケースが頻繁に見受けられます」

目的を明確にする上で有効な方法として、堀内氏は「自社のビジネス目標の中に、データ活用を推進することで支援できそうなテーマを探すこと」「ビジネス部門のリーダーと対話し、支援できそうなテーマを探ること」「IT部門内に潜在するデータ活用の課題を整理すること」の3つを挙げ、「データ活用はあくまで手段。目的にならないように注意してください」と重ねて強調した。

大切なのは「成果にこだわること」

データ活用のテーマが見つかったら、取り組む優先順位を決める。その際は、「ビジネスインパクトの大きさ」「初期成果が期待できる時期」「期待できる成果と、それがデータ活用によるものだと証明できるかどうか」の3つの視点から吟味するとよいという。ビジネスインパクトが大きく、短期で成果が得られ、成果の証明が容易な組み合わせがあればベストであり、それが優先的に着手するべきテーマだ。

続いて、データ活用に必要な役割の現状をチェックする。その役割が社内に存在するかどうかを調べ、強化することが有効かどうかを想像し、有効なら強化施策を検討した上で難易度を見積もる。

必要な役割の現状をチェックする/出典:ガートナー(2020年11月)

必要な役割の現状をチェックする/出典:ガートナー(2020年11月)

こうして立案した強化施策を行動計画に落とし込み、まず「すぐにやること」を書き出してみると、自分の裁量でできることが中心になるはずだ。例えば、テーマ探しのための課題の棚卸しや関係者とのコミュニケーションはすぐにできることの1つだろう。

次に、「3カ月以内に行うこと」を書き出す。

「自部門内に閉じる強化策なら、ここまでで成果が出る可能性もあります。また、他部門を巻き込んだ取り組みは、この頃までに計画をスタートできると良いでしょう」

「1年以内に行うべきこと」は、「すぐに行うこと」を行った後でないと出てこないかもしれない。だからこそ、「(今回のイベントのテーマでもある)未来をつくる第一歩として、『すぐに行うこと』をまずは実行に移してみてほしい」(堀内氏)のだ。

堀内氏は、「良い知見や予測モデルを見い出したとしても、現場で行動が変わらなければ成果は得られない。判断や行動に変化が生じたかどうかを見守り、ビジネス成果にこだわってほしい」と強調し、セッションを締めくくった。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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