第一生命はいかにしてRPA活用を推進してきたか - デジタル化の取り組みと構想

[2020/10/05 09:00]周藤瞳美 ブックマーク ブックマーク

第一生命は今後デジタル化にどう取り組むか

拝田氏は「RPAを導入しても単純に莫大な効果が出る仕事はそこまで多くないのが現実」とした上で、「では、どこにRPAを活用するのか? それ以外に新しい技術を組み合わせてできることはないか? といったことをこれからは模索していく」と今後の方向性について語る。

例えば、RPAと組み合わせて効果的な技術の例の一つにAI-OCRがある。第一生命のような業態の企業においては特にインパクトは大きい。「我々のビジネス上、お客さまには高齢の方が多いこともあり、紙や郵送での手続きが多く残っている。これらをいかに迅速に行い生産性を高めていけるかは大きなポイント」と拝田氏は説明する。

そして第一生命は今年6月、保有契約の手続き処理領域にAI-OCRを導入するというプレスリリースを発表した。請求書や、病院が発行する診断書、健康保険証など約700種類の帳票を自動的に読み取ることで事務処理のさらなる効率化を実現していくとされている。

また、AI-OCRは読み取りの精度が大きな課題の一つとなるが、第一生命では、読み取った情報の確信度が高い場合はそのまま処理する一方で、確信度の低いものは人の目による確認/補正のステップに流すという解決策を取っているという。今後は、年間約300万件の手続きにおける目視での書類点検や記載内容の入力業務などを約40%効率化させていくことを目指していく。

RPA×AIによるオペレーション自動化

RPA×AIによるオペレーション自動化

さらに、今後取り組んでいきたいこととして拝田氏が挙げたのは、スマートフォンによる契約手続きなど、CX(顧客体験)の向上だ。

「我々が進めたいのは、安心/安全/迅速な手続きなどお客さまにとっての良いサービスに繋がるようなことです。ただ、そこには既存システムの改修や新しい技術のランニングコストといったさまざまな壁もあります。RPAはそれを解決するオプションという位置付けになっていくのではないでしょうか」(拝田氏)

保険業界におけるデジタル化は遅れているというが、コロナ禍を受け、リモートでのお客さま対応や利便性の高いデジタルでのサービスが求められている。手続きの案内や契約情報を確認するためのチャットボットの導入は、第一生命でこれまでにも進めてきていると言うが、例えば、入院給付金の申請から支払いまでがインターネット上のみで完結するサービスなどはニーズが高いだろう。拝田氏は、業務の効率化だけでなく、こうしたCX向上につながる部分においてもデジタル活用を推進していきたいと意気込みを語った。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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