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リクルートのRPA導入で苦労したこと、うまくいったこと

[2019/02/22 08:00]周藤瞳美 ブックマーク ブックマーク

RPAの導入手順

――どういう手順で導入を進めていくのですか。

赤塚氏 : まず要件定義してロボ化する範囲を決めて、実装していくといういわゆるウォーターフォール型で始めていきます。ただ、UATの段階においては利用者側で表面化していない業務や作業などの暗黙知が多く出てくるので、そこは詳細を調整して一部修正しながらリリースを繰り返していくという、どちらかというとアジャイル的な流れで進めています。

――RPAの導入プロジェクトを進めていくなかで、苦労した点はどういうところですか。

赤塚氏 : やはり現場の暗黙知が想定外である点です。

RPAは利用者にとても近いツールなので、要件定義で漏れる項目が多いんです。たとえば、数値データが入力されるべき場所に文字列が入っていたり、要件定義には盛り込まれていない作業が必要だったりなどということもありました。UATの段階で暗黙知が発覚するたびにロボが止まってしまうので、現場に確認しながら修正していく必要があります。

あとは、期待値調整ですね。利用者のRPAに対する期待値は高すぎる傾向にあります。これもあれも……と、RPAが万能ツールであるように見えてしまっているのかもしれません。RPAによって完璧に自分の作業が置き換えられるという印象をいかにして払拭するかという点は苦労しました。

――赤塚さんから見て、RPAを推進していく人たちへ向けたアドバイスがあればお聞かせください。

赤塚氏 : RPA推進の担当者に求められる役割は2つあると考えています。

ひとつは、業務の整理設計という役割です。たとえば、「現状ではこの段階でやっている作業を前倒しして行っても問題ない」などというように、業務フローを見直して判断できる知識を有する人がチームにいることで、RPA化は非常に進めやすくなりますし、自動化の範囲も広がります。

もうひとつは、システム開発経験があることです。RPAをつくるにあたっては、ハードコーディングするケースも少なくありませんが、よく考えずに進めると、拡張性がなく、その業務にしか使えないようなロボになってしまうリスクがあります。RPAに業務が縛られるという本末転倒の結果にもなりかねません。

システム開発経験の知見があれば、汎用パーツを作って他の業務にも転用できるようにするなど、拡張性、汎用性を考えながらRPAを作っていくことができると考えています。

――ありがとうございました。最後に、今後の展望をお話しいただけますか。

赤塚氏 : RPAでできないこともあります。それは、職人的に人が判断している業務や、人が目で確認して文字をパンチングしているような業務です。こうした業務は条件が複雑だったり、人の感覚的な判断が必要になったりするため、RPAでは自動化しにくいのです。

私たちの部署ではAI活用にも取り組んでいるので、RPAにAIを加えることで、人が属人的に判断している業務や職人芸のような業務も含めて自動化していけたらと考えています。

野川氏 : RPAはあくまで手段のひとつでしかありません。「融合」をテーマに、RPAやAIなどさまざまな技術を駆使して業務自動化に取り組んでいきたいですね。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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