ガートナーが選出! 2019年に向けてCIOが知っておくべき10の技術トレンド

[2018/11/20 09:00]冨永裕子 ブックマーク ブックマーク

ソリューション

4. デジタルツイン

【予測】IoTプロジェクトを実装する企業の24%がデジタルツインを使用している

デジタルツインの用途は、理想的な自動車エンジンのシミュレーションから、実際の車両の仮想インスタンスへとシフトしている。例えば、10万台の車両を販売した場合、同じ数だけインスタンスを用意すれば、それぞれの利用状況を予測し、購入した顧客に必要なサービスを適切なタイミングで個別に提供することが可能になる。

この考え方をモノ以外に発展させ、アスリートが自分の能力を表現する仮想ソフトウェアを持ち、ヘルスデータと身体能力のデータを管理する「個人のデジタルツイン」という考え方も生まれている。さらに今後は「組織のデジタルツイン」にも適用範囲を広げていくことになりそうだとウィリス氏は語った。

5. エッジ機能の拡張

【予測】2028年末まで、ストレージ、コンピューティング、高度なAI/アナリティクス機能は、エッジデバイスの機能を拡張する

クラウドもさることながら、エッジの機能拡張も活発化している。その背景にあるのがIoTだ。スピーカーだけでなく、産業機器や家電製品は今まで以上にスマートなものになるだろう。最終的に自動車やドローン、船舶に組み込まれる複雑なエッジシステムが登場する見通しだ。この将来を見通し、すでに日本の通信キャリアは5Gネットワークで世界をリードしようとしている。「日本が進んでいる分野であるからこそ、CIOには適用可能性の検証にリーダーシップを発揮するべきだ」とウィリス氏は訴えた。

6. イマーシブエクスペリエンス

【予測】2022年までに、企業の70%がコンシューマー向けやエンタープライズ向けの用途にイマーシブテクノロジーの実験を行い、本番環境への導入率が25%に達する

「ARやVRはエンターテインメント分野だけでなく、ビジネスアプリケーションに使われることになるだろう」とウィリス氏は見解を示す。例えば、作業のトレーニングや営業でのデモ、フィールドでの手順のアシストなど、さまざまなサービスが登場することが考えられる。

7. ブロックチェーン

【予測】2030年までに、ブロックチェーンは3兆1,000億ドルのビジネス価値を生み出す

ブロックチェーンは中央集権型ではなく分散型の仕組みである。この特徴を合意形成に活かし、デジタル資産市場のほか、サプライチェーンのアプリケーションや医療データの保持の新しいやり方として使われている。現状、まだ検証フェーズにあり、5年ほど続く見通しだとウィリス氏は語った。

8. スマートスペース

【予測】没入型の体験がオフィスでも可能になり、人間がデジタルワークスペースで仕事をすることができるようになる

スマートスペースとは、人間がいる物理環境またはデジタル環境であり、テクノロジーによって実現されるものだ。その接続性、インテリジェンス、自律性は高まりつつある。そうした没入型の体験はオフィスだけでなく、工場にも適用することが可能だという。

9. デジタル倫理とプライバシー

【予測】2021年までに、コンプライアンスリスクを取り、プライバシー保護を欠落させたままでいる企業は、ベストプラクティスに従う競合他社に比べて2倍のコンプライアンスコストを負担することになる

GDPRのような法規制のトレンドの変化は、常にテクノロジーの進歩の後に続くかたちでやってくる。これらの規制は今後も変化する可能性が高い。CIOには現在の規制に準拠するだけでなく、今後の規制の方向性を予想した対応が求められる。「とかくコンプライアンスコストに目が行きがちだが、組織のコアバリューを見据え、顧客と社員の情報をしっかり守る役割を果たしてほしい」とウィリス氏は強調した。

10. 量子コンピューティング

【予測】2023年までに、量子コンピューティングプロジェクトの予算を組む組織は、現在の1%から20%に上昇する

現在のコンピュータとは全く違う、次世代のコンピューティングモデルが量子コンピュータだ。「今後に備え、量子ビット(QB:qubit)を監視していく必要がある」とウィリス氏は話す。そして、量子コンピュータが商用化される目安になるのが300QBなのだという。すでにIBMが59QB、Googleが72QBを達成している。まだ時間はかかるが、コンピュータ環境の激変に備えて動向を注視する必要がある。

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