人材に投資せよ! Cornerstone APAC担当SVPが語る企業成長のカギ

[2018/07/19 08:00]伊藤正子 ブックマーク ブックマーク

一人一人の”声”に耳を傾けられるか?

――タレントマネジメントソリューションはグローバルに展開する大手企業が導入しているイメージがありますが、中小企業にも有効なのでしょうか。

実は私はグローバルのSMBのチームも率いているのですが、中小企業にとってのタレントマネジメントは、大企業よりも大切だと考えています。

小さな組織のなかに”弱い鎖”が1つあると、影響はあっという間に大きくなりますし、そのインパクトは10万人規模の企業に対するものよりもずっと大きいはずです。規模が小さいからこそ、一人一人の生産性が重要であり、全体を最適化することで大きな成果が得られると思います。

――それに気づけば、中小企業でも徐々にソリューションの導入検討が進みそうですね。

当社では最近、中小企業に対するソリューション販売にも力を入れ始めたのですが、それで驚いたのは、規模が小さい企業でも、大手企業と同じくらい考え方は進んでいるということです。予算も、配置できる人員も少ないものの、効果的なタレントマネジメント戦略が必要だということについては、大企業と同じくらい考え方が進んでいます。

これはどこでもそうだと思うのですが、大手企業がテクノロジーを使ってタレントマネジメントしましょう、というのを始めると、中小企業はそれを見て吸収していくんですね。

人材獲得競争という意味でも、「大手企業ならば(学習環境が整っていて)能力開発ができるが、中小企業ではできない」となると、人材は大手企業に集中してしまうでしょう。(それを回避するには)日立や日産、ソニーの取り組みを見て、中小企業も同じように人材にチャンスを提供できるようにしていかないといけません。

――特にそういう動きが進んでいる業種はありますか?

初めの頃は業種ごとに早い、遅いがあったと思います。アーリーアダプターとしてハイテク系の企業は早かったと思いますが、製造部門はやや遅れたかもしれません。しかし、欧米では今や全ての業種でタレントマネジメントの重要性が理解されるようになっていますし、公共部門や官公庁でもそうした理解が進み始めています。

日本も遅かれ早かれ同じようなことが起こるでしょう。テクノロジー系の企業が先んじると思いますが、それによってロジックやインパクトが理解されれば全ての業種に広がると思います。

――変革は、誰が率いるのでしょうか。

こうした動きが進むのは、実は従業員側のニーズがあるからです。どんな業種の人材であっても、自らをより良くしていきたいという思いは同じです。そうした求めに応じることで、企業側も人材の定着率やエンゲージメントを高めることにつながります。だから、企業側もニーズに耳を傾け、求められたものを与えるという流れが生まれているのです。

当社でも、タレントマネジメントやラーニングが実現されてきたのは必ずしもHRのリーダーが主導したのではありません。従業員が上司やリーダーたちに「こういうことをしてほしい」と伝え、それにリーダーたちが耳を傾けた結果です。フィードバックに対して企業側が耳を傾けることで、優れたタレントマネジメントが可能になります。

変化を実現できるのは、従業員からの求めに耳を傾けられる企業です。

――日本企業が世界の潮流に追いつくために、何が必要だと思われますか。

日本企業の取り組みが特に遅いというのではなく、思慮深いのだと感じています。日本企業も変革は必要だし、自らのものにしていかなければいけないと考えています。ただ、これまでやったことがない、初めてのことなのでやや慎重になっていて、「正しく実施したい」という思いが強いですね。なので、新しい概念になじむための時間が必要なのかなと思います。

他社がタレントマネジメントをやり始めて、効果を挙げていることが明らかになれば、取り組みは加速していくのではないでしょうか。

――日本市場における御社の今後の展望を教えてください。

Salesforceの活用が進んでいることからもわかるように、日本はSaaSの価値を理解しているので、同様にタレントマネジメントについても「なぜ、それが必要なのか」という理解は進んでいます。

当社の製品は世界のさまざまな国で導入されているので、日本企業からは、世界の事例や蓄積されたノウハウを教えてほしいと言われます。つまり、「指針が欲しい」と言われるんです。大変面白い、期待できる市場だと思うので、日本市場にはさらに投資してビジネスを拡大していきたいと考えています。

また、タレントマネジメントの重要性を理解してもらうことは、ある意味、日本における労働人口のカルチャーすらも変えることにつながるのではないかと思っているので、そうした変化も日本市場では楽しみです。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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