ビジネスチャンスはどこにある? ヘルスケア分野の最新IT事情

[2017/05/01 08:00]小池 晃臣 ブックマーク ブックマーク

セキュリティの課題とAI活用の可能性

続いて小暮氏は、医療・ヘルスケア分野でのIT活用におけるセキュリティの問題について言及。「医療・ヘルスケアに関わるデータは、究極の個人情報です。しかしながら、必ずしも適切に管理されてるとは言えないのではないでしょうか」と、懸念を示す。

例えば、唾液を集めるサービスが一時あちこちで立ち上がったものの、結局ビジネスとして定着せずにどこも撤退しているという。では、そこで集められたデータはその後どうなったのだろうか。──こうした例を挙げ、小暮氏は「将来を見越したビジネスを考える必要もあるのではないか」と訴えた。

こうしたなか、ヘルスケアITにおいてセキュリティを確保するサービスも登場し始めている。一例として小暮氏が紹介したのが、モバイル通信のソフトウェアメーカー、メリテックが提供する、閉域網通信システム「Mesimo(メシモ)」だ。同システムでは、厚労省のガイドラインなどに準拠したクラウドに専用線で接続することで、情報漏えいや外部からの攻撃の防止を効率的に実現するという。

さらに小暮氏は、さまざまな業界で注目されているAI(人工知能)を医療分野で活用するための課題についても触れた。テスラ社による自動運転のAIの進化を紹介し、「これらのAI技術は本当に医療でも活用できるのでしょうか? 」と疑問を投げかける。

人気のディープラーニングにしても、まず人間がデータをインプットしなければならず、自発的に判断するような能力はない。そうしたなか、東京大学大学院医学系研究科の特任講師 光吉俊二氏は、ディープラーニングの先にある「人工自我」という概念を提唱しており、「道徳の数値化」の必要性を説いているという。

小暮氏は「この辺りの動向を見ていると、ヘルスケア分野でのAI活用に関する何か面白いヒントが見えてくるのではないでしょうか」と可能性を示唆した。

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