AI・機械学習に企業はどう向き合うべきか? - カギは「データの民主化」

[2016/10/26 10:45]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

ロボットに命令する人・される人、その分かれ目は?

続いて登壇したアシン氏は、AIや機械学習が当たり前になった未来を想定し、「そこでは人間は2種類に分けられる」と予測する。

米データロボットのCEO ジェレミー・アシン氏

すなわち、「ロボットに何をするか命令する人」と「ロボットに何をするか命令されている人」である。

両者の違いにつながるのが、「今この瞬間、AIや機械学習を受け入れて活用しようとしているかどうか」だという。活用できなければ「ロボットに命令される人」になり、今就いている仕事を廃業することもありえるというのだ。

ではAIや機械学習がもたらす変化を受け入れ、活用するためには何をすればいいのか。

「最初に着手すべきは、技術的な仕事に就いている人だけでなく、管理職も含め、会社全体にAIや機械学習の教育をすることです」(アシン氏)

どこに機械学習が応用できるのかが明らかになれば、次になすべきなのはアルゴリズムを用いてビジネスを創出していくことだが、そういった仕事ができる人は限られている。プログラミングの技術はもちろん、数学や統計に明るく、自社のビジネスについての知見が深くなければならない。

そんな資質を持った社員はまれな存在であり、アシン氏は「伝説上の生き物『ユニコーン』のようなもの」と例えて会場を笑わせる。

機械学習を限られた人の特権的技術にするのではなく、社員の誰もが使えるようにすることで、多くのビジネスチャンスにつなげることができるのだ。「我が社には世界トップクラスのデータサイエンティストが多く在籍しており、テクノロジーに関しても高い技術力を持っています」とアシン氏は自信をのぞかせる。

起業当時は2名からスタートしたという同社だが、現在は従業員数130名となり、これまでに約60億円もの資金を調達。それらの大部分を開発に投じている。

こうしたデータロボットの技術力に着目し、出資したのがリクルートだ。アシン氏も機械学習のマーケットとして日本には注目しているという。

講演後の質疑応答でアシン氏に向けられた「なぜ企業したのか」という質問に、氏は「15年後に社会がどうなるかを考えたとき、自分が今やっていることは自動化され、人間はそれを『どう使うか』という意志決定をする立場になるだろうと考えたことがきっかけでした」と回答した。

また、「機械学習やAIとどう向き合えばよいのか」という質問には、「管理職が機械学習やAIによる変化を重要だと認識して、上から下へと伝えることが重要」だとコメント。「たくさんの小さなプロジェクトを進めることが大切です。機械学習がいかに自身のビジネスに応用できるのかを考え、実践することが結果につながります」とアドバイスを送った。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

もっと知りたい!こちらもオススメ

未知のサイバー攻撃にAIはどう挑むのか? - Unbelievable Tour in Japan

未知のサイバー攻撃にAIはどう挑むのか? - Unbelievable Tour in Japan

エムオーテックスは8月24日、米Cylanceと共催で「Unbelievable Tour in Japan」を都内で開催した。同イベントでは、AIを使ったマルウェア検知技術の解や、実際に未知のマルウェアを検知するデモなどが披露されたほか、トークセッションにはセキュリティ業界の著名人が登壇。専門家の視点から、AI技術の評価や可能性についてさまざまな意見が交わ…

関連リンク

この記事に興味を持ったら"いいね!"を Click
Facebook で IT Search+ の人気記事をお届けします
注目の特集/連載
[解説動画] Googleアナリティクス分析&活用講座 - Webサイト改善の正しい考え方
[解説動画] 個人の業務効率化術 - 短時間集中はこうして作る
ミッションステートメント
教えてカナコさん! これならわかるAI入門
AWSではじめる機械学習 ~サービスを知り、実装を学ぶ~
対話システムをつくろう! Python超入門
Kubernetes入門
SAFeでつくる「DXに強い組織」~企業の課題を解決する13のアプローチ~
PowerShell Core入門
AWSで作るマイクロサービス
マイナビニュース スペシャルセミナー 講演レポート/当日講演資料 まとめ
セキュリティアワード特設ページ

一覧はこちら

今注目のIT用語の意味を事典でチェック!

一覧はこちら

会員登録(無料)

ページの先頭に戻る