iPhoneでもケータイの電話番号やキャリアのメアドを使ってメッセージを送ることができます。これは元から入っている『メッセージ』アプリを使うのですが、実はこれ、SMS/MMS/iMessageという3種類のメッセージをまとめて扱う仕組みになっています。ではこの3種類、何が違うのでしょう?

SMSは電話番号宛の短文メッセージ

SMS(ショートメッセージサービス)は、電話番号を宛先に送受信する、いわゆるケータイメールの昔からある形のものです。現在はキャリアをまたいで送受信が可能になっています。ソフトバンクとauで多少の違いはありますが、ほぼ同様のサービスが提供されています。

データ通信(パケット)ではなく、3Gの音声通話回線を使って送受信されるため、送信料はパケット定額の対象外。ソフトバンク/auともに、同じキャリア間なら無料、他社へは有料となっています。

ソフトバンクのサービス内容

ソフトバンク携帯電話と 他社携帯と
月額使用料 無料 無料
国内送信料 無料 3.15円/通
受信料 無料 無料
送信文字数 全角70文字まで 全角70文字まで

auのサービス内容

au携帯電話と 他社携帯と
月額使用料 無料 無料
国内送信料 無料(LTEプランの場合) 3.15円/通(無料通話付き料金プランの場合、無料通話内で送信可能)
受信料 無料 無料
送信文字数 67文字まで 67文字まで

MMSはキャリアが提供するメールサービス

MMS(マルチメディアメッセージングサービス)は、キャリアが提供するメールサービス。ソフトバンクなら「@softbank.ne.jp」、auなら「@ezweb.ne.jp」を使い、他社携帯電話やPC等とのEメール送受信ができます。

なお、auのiPhoneでは「@ezweb.ne.jp」のアドレスを『メッセージ』アプリか『メール』アプリのどちらか一方でしか使うことができません。初期設定では『メッセージ』で使うよう設定されているので、『メール』アプリで使いたい場合は変更が必要です。変更方法はauの各種設定・使い方ガイドのページで確認できます。

ソフトバンクのサービス内容

月額使用料 無料
国内送信料 パケット定額サービスに含まれる
送受信データサイズ 最大2MB
サーバ容量 200MBもしくは最大5,000件を無期限保存

auのサービス内容

月額使用料 無料
国内送信料 パケット定額サービスに含まれる
送受信データサイズ 最大3MB
サーバ容量 200MB
サーバ保存件数 2,000件(『メール』アプリを使う場合は5,000件)
サーバ保存期間 無制限

iMessageはApple IDで使うインスタントメッセージ

iMessageは、キャリア関係なしにiOSデバイスで利用できるメッセージサービス。文字数や料金を気にせず、写真・動画も送れます。iPodやWi-FiモデルのiPad、またMac OS(Mountain Lionから)でもWi-Fiで使うことができ、履歴は同じApple IDのデバイス間で共有されます。

iMessageを使用するには、設定の『メッセージ』で「iMessage」をオンにする

「iMessage着信用の連絡先情報」に登録した電話番号/メールアドレスが自分のApple IDの"表札"になる

iMessageの送受信には、『メッセージ』の設定で「iMessage着信用の連絡先情報」に電話番号/メールアドレスを登録する必要があります。これがApple IDと関連づけられ、他のユーザーがこの電話番号/メールアドレス宛にメッセージを作成すると、自動的にiMessageで送信される形になります。

メッセージの新規作成で、相手の宛先がApple IDと関連づけられていないとSMS/MMSに(左:宛先が緑)、関連づけられていれば自動的にiMessageになる(右:宛先が水色)

この場合、送られたメッセージはキャリアのメッセージセンターやメールサーバには届かず、「iMessage」の中だけで完結します。だから、MMSのつもりで送ったメールがそのメールアドレスに届かず、iMessageに届いていた、ということが起きる可能性もあります。よく使うメールアドレスを登録する場合は注意しましょう。