ビデオリサーチは9月12日、「Senior+/ex(シニアプラスエクス)」の最新データから、きたる敬老の日にちなみ「シニアとインターネット」について分析した結果を発表した。調査時期は2017年4月から6月で、訪問および文部科学省の提供する調査システムである電子調査票によりデータを取得した。調査エリアは東京50km圏。サンプル数は60歳から74歳の男女1,235人。なお分析は、同社のシニア研究チーム「ひと研究所VRエイジング・ラボ」が主体となって行った。

分析によると、60代前半の3人に2人、60代後半の2人に1人、70代前半の3人に1人がスマホを所有していた。ネット利用率をデバイス別にみると、各年代ともPCでの利用率はほぼ横ばいだが、スマホでの利用率は所有率の上昇と比例して伸びている。ビデオリサーチによると、ガラケーの場合は所有率とネットの利用率が乖離しており、スマホはそのインタフェースがシニアの情報探索行動を促していると考えられる。

60代以上のデバイス別所有率とインターネット利用率の推移

次にインターネットで利用・閲覧しているサービスだが、60代以上がスマホで最も利用しているのはメールだった(スマホ72%、PC68%。以下カッコ内は利用率)。次にお天気サービス(スマホ70%、PC50%)、ニュース(スマホ64%、PC59%)、LINEを含めたメッセンジャーアプリ(スマホ40%、PC16%)が続いた。

一方で、旅行・ホテル情報を調べる際はPCを利用する人が多かった(スマホ28%、PC50%)。ビデオリサーチは、メッセージのやり取りなど速報的なものはスマホ、じっくりと調べたいときや手元では見にくいときはPCと、シニアもスマホとPCを用途によって使い分けていると分析している。