IPA(情報処理推進機構)は1日、SNSや不正アプリを用いた手口による「セクストーション」(性的脅迫)被害が多発しているとして注意を呼びかけた。プライベートな動画データや、窃取した電話帳情報を脅迫のネタとして、金銭を要求されるという相談が増えているという。

セクストーション被害イメージ

セクストーションとは、被害者のプライベートな写真や動画を入手して、それをばらまくなどと脅迫する行為を指す言葉。海外では広く認識・問題視されており、インターネットやネットワークサービスを悪用した事例が報告されている。また、日本国内でもSNSと不正アプリを用いた手口によるセクストーション被害が増えているという。

手口としては、まず犯行グループが、SNSを通じて被害者にコンタクトを取る。次に、ビデオチャットでプライベートな動画のやり取りをしたいと、専用アプリ(電話帳情報を窃取する不正アプリ)をインストールするように持ちかける。そして、窃取した電話帳の登録者に、プライベートな動画をばらまくと脅迫し金銭を要求する。被害者は、恥ずかしさや後ろめたさから周囲に相談しにくいことが特徴となっている。

SNSと不正アプリを用いたセクストーション被害の流れ

こうしたセクストーションに対し、IPAは2つの対策方法を紹介している。1つは、アプリは信頼できるマーケットから入手すること。2つ目はプライベートな写真や動画は第三者に渡さないこと。また、特定の相手に写真や動画を渡すことは、インターネットに公開することと同じだという認識を持つことも重要とし、インターネットに公開されて困るような写真や動画は、そもそも撮影しないことが賢明だと呼びかけている。

(記事提供: AndroWire編集部)