トレンドマイクロは1日、モバイル端末を狙った不正アプリ、高リスクアプリの総数が200万に達したと発表した。2013年10月時に比べて2倍になったことを確認、急激に不正アプリ、高リスクアプリが増えているとして警鐘を鳴らしている。

モバイル端末を狙った不正アプリ、高リスクアプリの総数

同社のセキュリティブログによると、最初に確認された不正アプリは2004年に登場、以後、スマートフォン登場とともに爆発的に増加。不正アプリの増加とともに、その種類も多種化し、高額料金が発生するサービス悪用、情報種集、バックドア型活動、ルートキット機能を備えたものなどが登場したとしている。

さらに、今後登場する先駆者的な存在の3つの不正アプリについても言及。一つ目は、匿名通信システム「The Onion Router(Tor)」を使った「ANDROIDOS_TORBOT.A」。同アプリは、一度接続すると、電話をかけたり、SMSのメッセージを妨害したり、読んだり、特定の番号へ送るなどの不正活動を行うとしている。二つ目はスクリーンショットや写真、動画、音声録音を取得する「ANDROIDOS_DENDROID.HBT」。「DENDROID」はアンダーグラウンド市場で正規のアプリをトロイの木馬化できる不正アプリで、Google Play上で実際に確認されたことが憂虜されている。三つ目は、「Bitcoin」や「Dogecoin」といった仮想通貨を発掘(マイニング)する能力を備えた「ANDROIDOS_KAGECOIN.HBT」について。端末に負荷を与え、端末の動きを遅くするとしている。

同社では、まとめとして、アプリを詳細まで確認し、不明なURLは避け、不審なメッセージやEメールは削除することが端末の安全性の確保に重要であるとしている。