キングソフトは20日、Android向けアプリ「CleanMaster」を宣伝する"悪質な広告"が問題視されていることに対し、公式コメントを同社サイト上に公表した。問題の広告は同社が意図したものではなく、悪質な業者に差し替えられたものだと釈明している。

Android向けクリーナーアプリ「CleanMaster」

今回問題になっているのは、スマートフォンのWebサイト上で表示されたCleanMasterのバナー広告。「警告!!! 容量が不足しています。今すぐクリーンアップしましょう!」という、ユーザーの不安を煽るような広告を、スマートフォンの実際の状態とは関係なく表示させ、CleanMasterのダウンロードページに誘導したとして、"悪質な広告を配信している"とネット上で話題になっていた。

この問題についてキングソフトは、悪質な広告は同社が意図していないものだったと公式サイト上で釈明。当初、同社が提供したバナー広告は「人気No.1のクリーナーアプリCleanMaster」という文言を使用したものだったが、よりたくさんのクリック数を稼ぐことで、不当な広告収入を得ようとする悪質な業者によって、広告バナーをすり替えられたと説明した。

当初提供していた広告バナー

具体的に説明すると、同社およびCleanMasterの開発会社であるKSmobileは、複数のアドネットワーク(多数のWebサイト上で広告を配信する仕組み)に登録し、広告バナーの配信を委託していた。今回の悪質な広告は、アドネットワークを通じて、掲載メディアに配信される前に悪質な業者によって差し替えられたという。

広告バナーが掲載メディアに配信されるまでの仕組み

同社は現在、悪質業者、悪質な広告バナーの根絶に向けて調査を進めているが、アドネットワークの性質上、広告バナーをシステムでチェックできないために、摘発や悪質な広告の取り下げに時間を要していると説明。より迅速に悪質業者を特定するため、もしも悪質な広告バナーを見つけたら、「問い合わせフォーム」からリンクURLを送信して欲しいとユーザーに協力を求めている。

(記事提供: AndroWire編集部)