撮影画面で右下のフィルタボタンをタップすると、14種類のLive Filterのタイルが並んだバーが現れる。バーをスワイプしながらタイルをタップしてLive Filterを選択すると、メイン画面で被写体にフィルタをかけた状態を確認できる。

米Flickrは8月29日 (現地時間)、iOSアプリ「Flickr」のバージョン2.20の提供を開始した。6月に買収を完了したGhostBird Softwareの技術、同社が提供していたカメラアプリ「KitCam」の機能を使ってフィルタ機能と編集機能を強化。クラウドの写真にアクセスするためのアプリとしてスタートしたFlickrアプリだが、カメラアプリとしても実用的なものになってきた。

撮影した写真にフィルタをかけると予想しなかった仕上がりを得られることが多い。その驚きがフィルタ人気の一因だが、逆にフィルタの効果まで事前にイメージして撮影するのは難しい。新機能のLive Filtersを使えば、ユーザーが被写体にカメラを合わせている段階で、フィルタを選択して、その仕上がりをシャッターを押す前に画面で確認できる。

撮影モードではまた、画面をスワイプすると8種類のグリッド線を切り替えられ、ピンチでズームを操作できる。また焦点/露出を合わせるポイントをロックできるようになった。

撮影前に選択したフィルタは、撮影後に変更したり、さらにカスタマイズすることも可能だ。フィルタのカスタマイズには「Vignette」「Tilt Shift (サークル)」「Tilt Shift (平行)」「Burst」「Worn」の5種類が用意されている。例えば、あおり撮影効果を加えるTilt Shiftなら2本指を動かして焦点を合わせる範囲を変えられる。古い写真の質感を加えるWornは触れた2本指を回転させるとキズ模様を調整できる。編集機能はマジックワンド(自動レタッチ)やクロップツールに加えて、編集ツールでシャープ、レベル、明るさ、コントラスト、ホワイトバランス、彩度などを調整できるようになった。

選択したフィルターでShift Tiltを調整して、フィルターをカスタマイズ

Flickrがプロフェッショナルツールとアピールする新しい編集ツール

iPhoneは、Flickrにアップロードされる写真で最も撮影に使われているカメラであり、29日時点でランキングのトップ3にiPhone 5、iPhone 4S、iPhone 4が並んでいる。そのためFlickrはモバイル向け製品の開発において、iPhoneを意識した改善や機能追加に注力してきた。主にiOS向けにカメラアプリを提供していたGhostBird Softwareを買収したのもiPhone重視の姿勢の表れと言える。今回のFlickrアプリのアップデートについては「AppleのiPhoneカメラが提供すべき機能を超えた豊かな機能」としている。