画面上部にOmniboxとタブ・ボタン

米Googleは2月7日 (現地時間)、モバイル版Chromeブラウザ「Chrome for Android」のベータ版の提供を開始した。Android 4.0 "Ice Cream Sandwich"以上を搭載したスマートフォンまたはタブレットで動作する。価格は無料で、Android Marketから入手できる。

Chrome for Androidはデスクトップ版のChromeと同様、スピードとシンプルさを追求したブラウザだ。画面の上部にOmnibox (アドレスボックス+検索ボックス)と、タブ・ボタンが並ぶだけのシンプルなデザインで、Omniboxを通じてブックマークや履歴、Webページを統合的に検索できる。GPUアクセラレーションをサポートしており、Webページがスムースにレンダリングされる。検索機能を使うとバックグラウンドで上位の結果の自動ロードが始まり、キャッシュされた結果をユーザーが開いた場合はよりすばやくWebページが開く(デフォルト設定は「Wi-Fi接続時のみ」)。

タブ機能は、モバイルデバイスの限られた画面で効率的にタブを切り替えられるようにジェスチャーで操作するデザインになっている。右上のタブ・ボタンをタップすると、開いているタブがカードを重ねるように表示される。画面に触れて指を動かすと、タブ・カードがめくられる。タブのカードは開いている状態とほぼ同じサイズの表示なので、小さなサムネイルよりも目的のページを探し出しやすい。タブの数は無制限。不要なタブは指で触れて、左右どちらかに移動させると取り除かれる。

タブ・ボタンをタップすると開いているタブがカードのように並ぶ。めくりながら目的のタブを探す

タブのカードを指でドラッグして左右どちらかに移動させると、タブが削除される

複数のリンクが集中している部分をタップすると、自動的に拡大されるのでタップミスを避けられる

Googleアカウントでサインインすると、同じアカウントで使用しているデスクトップ版Chromeや他のモバイル版ChromeとブックマークやOmniboxデータ、開いているタブなどを同期できる。

Googleアカウントを通じて他のChromeブラウザと同期

パソコンのChromeと同期。パソコンで開いているタブが、スマートフォンのChromeに表示された

ページ内検索では、該当する部分の位置を示すバーが右側に現れる

ほかにもフォームの自動入力、パスワード保存、シークレットモード(履歴を残さないブラウジング)などの機能を備える。現時点(v0.16.4130.199)で拡張機能はサポートしていない。検索エンジンはGoogleのほか、Yahoo!、Bingの選択が可能だ。