KDDIと全国FM連合は4日、FMラジオの大型連動キャンペーン「MEET THE MUSIC 2010」の実施にともない、都内で記者発表会を行った。ゲストに本キャンペーンの中核イベント「全国民放FM53局同時生放送」(3月21日午後7時から)の出演者であるレミオロメンを迎え、発表内容の一部をTOKYO FMの「ONCE」とJ-WAVEの「M+(MUSIC PLUS)」の両番組内で生放送した。

レミオロメンの3人がスーツ姿で登場

MEET THE MUSICは、全国FM連合とKDDIが2008年から行っているイベント。FMラジオの活性化とFMチューナー搭載au携帯電話(FMケータイ)の普及を目的にしている。

はじめにエフエム東京常務取締役の黒坂修氏より、これまでのMEET THE MUSICの活動についての報告があった。黒坂氏は、2008年3月に桑田佳祐の石垣島でのアコースティックライブ、同年夏にサザンオールスターズのデビュー30周年の記念ライブ、2009年3月にコブクロのファンフェスタ、同年9月に忌野清志郎のトリビュートライブの模様を生放送してきたことなどを振り返った。

続いてJ-WAVE常務取締役の斎藤日出夫氏より、今年の企画の概要について説明があった。今年のテーマは「若い世代へのアプローチ」だという。アーティストにレミオロメンを選んだ理由については、さまざまなFMラジオ局の出演を通してメンバーがFM放送に愛着をもっていること、10代から20代が中心の「着うた」世代に支持されており、全ての楽曲の総ダウンロード数が1,400万件を超えたこと、「Sakura」「3月9日」など春の卒業シーズンに相応しいレパートリーがたくさんあること、昨年末に紅白に出場し、今年は結成10周年といま最もメディアへの露出が多いアーティストであることなどを挙げた。

最後にKDDIコンテン・メディア本部長の雨宮俊武氏より、同社の施策について説明があった。auのFMケータイが発売から7年目を迎えるKDDIだが、「音楽との出会い」を大切に考え、今後も同機能によってユーザーに新たな音楽との出会いを提供してゆく考えを示した。

エフエム東京の黒坂修氏(左)、J-WAVEの斎藤日出夫氏(中)、KDDIの雨宮俊武氏

三氏の挨拶が終わると、会場にはゲストのレミオロメンの3人がスーツ姿で登場。TOKYO FMの望月理恵氏、J-WAVEの藤田琢己氏を交えて約10分間の公開生放送となった。

メンバーにとってラジオとは、の問いに、ボーカル・ギター担当の藤巻亮太氏は「世の中で、一番初めに新しい音楽が流れる場所。聴いたことのない音楽に出会えて、僕もすごい刺激をもらえる。リアルタイムで、化学反応が起こる場所ですね」と答えた。

ラジオで印象に残ったアーティストは、の問いに、ベース・コーラス担当の前田啓介氏は「車のFMラジオから流れるラブサイケデリコさんを初めて聴いたときに、外人さんカッコイイなぁと思った。後から、日本人アーティストと知りましたけど。昔、よく山梨から東京に車で移動していた頃、ラジオから色んなことを教わりました」と答えた。

ドラム・コーラス担当の神宮司治氏は、東京に出てきてからよくラジオを聴くようになったという。「ラジオから流れる楽曲に合わせて、即興で演奏することがあります。色々なパターンの曲が流れるので、練習に活用できるんです」とコメントした。

本キャンペーンの目玉イベントである「MEET THE MUSIC LIVE with レミオロメン」は、3月21日にビルボードのライブハウスで行われるレミオロメンのライブを、民放FM53局が同時生放送(午後7時から8時まで)する企画。どんなライブになりそうか、の問いに、前田氏は検討中としながらも「ビルボードのライブハウスは大人の雰囲気がある。僕らも、普段やらないセットリストを考えている。特別なライブになると思う」と答えた。アコースティックだけの、アンプラグドのようなコンサートになる可能性もあるという。

同発表会ではこのほか、KDDIから2009年秋冬携帯として発表された、EZ FMに対応の「SH005」「AQUOS SHOT SH006」(シャープ製)の紹介があった。FMケータイの利点には、オンエアされている楽曲名のチェックが簡単にできることや、ワンクリックで気に入った曲の「着うたフル」の購入サイトにアクセスできることなどが挙げられる。