iOS 10は、操作性に関してはおおむねiOS 9を踏襲しているが、大きく変わったことがひとつある。「ロック解除」の方法だ。Touch IDを搭載するiPhoneでは、ホームボタンに指を置くことでロック解除を行っていたが、iOS 10ではホームボタンを押さねばならなくなった。

ロック解除のように日に何度も行う操作は"手クセ"になるもので、突然仕様が変わると混乱する。ホームボタンに指を重ねてしばらく待ち、iOS 10にアップグレードしたことを思い出した人は多いはず。iOS 10のリリースからしばらく経過したが、いまだに慣れない、と感じる人もいるかもしれない。

この仕様変更は、おそらくiPhone 7/7 Plusの登場と関係がある。物理ボタン(機械としての接点を持つボタン)が廃止されたため、押すというアクションを伴うほうが手に馴染みやすい、と判断されたのだろう。ひょっとすると、Taptic Engineが生み出す人工的なクリック感に早く慣れさせるための工夫なのかもしれないが。

その真偽はさておき、ロック解除はiOS 9までと同じ方法に戻すことができる。『設定』→「一般」→「アクセシビリティ」の順に画面を開き、「ホームボタン」をタップ、現れた画面にある「指を当てて開く」スイッチをオン(白→緑)にすれば作業は完了。これで、Touch IDを搭載したiPhoneのロック解除は、iOS 9のときと同様ホームボタンに指を置くだけでOKになる。イライラを募らせる前に、設定を見直そう。

操作手順をカンタン解説

1 iOS 10では、ホームボタンを押してロック解除することがデフォルト設定となった

2 ホームボタンに指を置くだけでロック解除できるようにする場合は、『設定』→「一般」→「アクセシビリティ」の順に画面を開きし、「ホームボタン」をタップする

3 現れた画面で「指を当てて開く」スイッチをオンにすると、Touch IDを搭載したiPhoneのロック解除はホームボタンに指を置くだけでOKになる