UIとサービスを世界に提供

ARATAS UIは、日本のクリエイターが手掛けるユーザーインタフェース。壁紙、アイコン、着信音などを、デザイナーの河田彩氏、音楽家の谷口尚久氏らが担当する。ARATAS NETは、各国のニュースなどをキュレーションして、その国の言語で配信する「LOUCUS(ルーカス)」と、日本の最新トレンドやコンテンツを海外に配信する「GOOUME JP(グーミィ)」から構成されるメディアプラットフォーム。低価格スマホにプリインされるか、パートナー企業の公式サイトなどを通じて配信される。これにより、2016年春以降にアジアを中心とするグローバル市場で年間5,000万台以上の低価格スマホユーザーにARATAS NETを提供することが可能になるという。横地氏は「低価格スマホメーカーの手が回っていない部分。ARATAS NETとして、B to B to C化して提供する」と紹介した。

日本のクリエイターが手掛けた壁紙やアイコン、音源を提供するARATAS UI、エンタメ情報やコンテンツをキュレーションして配信するARATAS NET

日本市場での販売について

説明会の終了後、横地氏は囲み取材に応じた。横地氏によれば、日本でも販売する計画は以前からあったという。「日本のメーカーからの引き合いもあったが販売しても、台数はせいぜい数千台規模。技適や認証を取得するコストが高く付いてしまう」と横地氏。実際に、日本のMVNOや通信事業者とも交渉したというが、グローバル市場と比較すると規模感が違うため、二の足を踏んだ。

しかし端末を製造する中国のKingtech Mobileとしても、日本で提供することに大きなインパクトを感じているという。「収益性には目をつぶり、日本市場で販売すべきか悩んだ」と横地氏。結局、海外で販売して利益を出してから、逆輸入という形で日本市場で勝負するという道を選んだという。