説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iOS 9.1で入力できるようになった隠し絵文字って?」という質問に答えます。

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ふだん何気なく利用している「絵文字」ですが、iOS 5で日本語以外の言語でも絵文字入力が可能になった(「Emoji Keyboard」のサポート)ことにより、利用者が急増しました。AppleはiOSのアップデートなどタイミングを見て新しい絵文字を投入し、現在に至ります。

10月に公開された「iOS 9.1」でも、絵文字が追加されています。Unicode 7.0/8.0の絵文字に完全対応を果たし、約150もの絵文字が追加されました。ソフトウェアキーボードを絵文字入力モードに切り替えれば、iOS 9.0のときと表示される絵文字が多少異なることに気付くはずです。

質問にある「隠し絵文字」が入力可能になったということは、密かなニュースとなっています。隠し絵文字とは、なんらかの理由で絵文字キーボードに候補として表示されない絵文字のことで、WEBブラウザからコピーするなどの方法でしか入力できません。iOS 9.1では、そのうちのいくつかが絵文字キーボードに表示されるようになり、かんたんに入力できるようになりました。

一例には「Vulcan salute」が挙げられます。スタートレックファンであればご存知と思いますが、Mr.スポックなどバルカン人が挨拶するときに掲げる手のポーズ -- 中指と薬指の間を広げた状態で手のひらを相手に向ける仕草 -- の絵文字のことで、iOS 8.3以降用意されていましたが、なぜか隠し文字扱いとされ、iOS 9.1でようやく絵文字キーボードに候補として表示されるようになりました。なお、日本語ローマ字キーボードでは「すぽっく」や「ばるかん」と入力すると、Vulcan saluteの絵文字が変換候補に現れます。

隠し絵文字以外にも、新登場の絵文字が多数ありますから、まずは絵文字キーボードを表示してみましょう。食べ物(せんべい、タコスなど)やスマイリーの種類が増えていますから、表現のバリエーションも増しています。

隠し絵文字のいくつかは、iOS 9.1から絵文字キーボードに候補として表示されるようになりました