多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「USB Type-C対応端末が登場したら何が変わるの?」という質問に答えます。

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USB Type-Cは、USB規格を策定・管理する業界団体USB Implementers Forumにより決められた、新デザインのコネクタです。規格策定に着手した時点から、既存のMicro-Bタイプのコネクタと同等の大きさであること、表裏関係なく差し込めるリバーシブル仕様であること、大容量の給電が可能であることを狙いとして掲げており、2014年8月に公開された正式規格でもそのまま実現されています。

Googleは、2015年5月に開催された開発者会議「Google I/O 2015」の基調講演で、Android OSの次期バージョン「Android M」でUSB Type-Cコネクタをサポートする方針を発表しました。現在のところ、USB Type-Cコネクタに対応したAndroid端末は発売されていませんが、Android Mのリリースが見込まれる秋以降はこのコネクタに対応したAndroid端末が続々発売されることでしょう。

USB Type-C対応端末が登場すると、確実に変わることが2つあります。ひとつは、充電や外部機器と接続するときの操作性です。コネクタの向きを気にせず挿せるリバーシブル仕様ですから、従来のMicro-Bコネクタより扱いがラクになることは確実です。パソコンなどと接続するときのケーブルは買い換える必要があるものの、ライセンス形態が単純なうえ大量生産も見込まれますから、現在主流のA端子/Micro-B端子のケーブルと大差ない価格に落ち着くのではないでしょうか。

もうひとつは、充電時間の短縮です。Type-C(USB 3.1)の給電能力は最大20V/5Aと大きく、充電時間が現在の3~5倍速くなる超高速モードの普及が見込まれています。これまで満充電まで1時間を要していたところが、10~20分程度に短縮されるわけですから、そのメリットはかなり大きいといえるでしょう。

USB Type-Cコネクタ(右側)がAndroid端末でサポートされれば、外部機器接続時の操作性と充電時間が大きく改善されます

(記事提供: AndroWire編集部)