齢を重ねるにつれ、人間の体にはさまざまな変化が生じる。30代ともなれば髪には白いものが混じり始め、皮膚からは徐々に張りが失われていく……いわゆる加齢現象だ。目のピントが合いにくくなる「老眼」も、早い人では40歳を前にして症状が出始めるという。いまは他人事のように感じている読者諸兄も、あと10年後、20年後には我が身のこととして実感するに違いない。

そんな"お年ごろ"のユーザにも、iOSは優しい。アクセシビリティに含まれる「ズーム機能」を有効にすれば、画面上の文字や画像を拡大表示できるのだ。使いかたはかんたん、指3本で画面上をダブルタップすればOK。画面全体が拡大表示されるので、ドラッグして見づらい部分を画面中央まで移動すればいい。見終えたら再び指3本でダブルタップすれば、標準倍率に戻る。

このズーム機能、どうせ使うなら表示モードを「ウインドウ」に変更したほうがいい。レンズのように画面の一部分だけを拡大表示できるので、フルスクリーンモードのときほど位置調整に手間取ることはない。表示位置の変更は、ツマミ部分をドラッグすればOKだ。

表示方法を細かくカスタマイズすることもできる。指3本で画面上をダブルタップしてレンズを表示し、ツマミ部分をタップすると、「レンズのサイズを変更」などのメニューが表示されたダイアログが現れる。デフォルトの状態では大きすぎて扱いにくいという場合には、細長くしたり正方形にしたり調整してみよう。近ごろ老眼気味で困る、というユーザの役に立つこと請け合いだ。

操作手順をカンタン解説

1 『設定』→「一般」→「アクセシビリティ」→「ズーム機能」の順に画面を開き、「ズーム機能」スイッチをオンにする。その後、画面下にある「ズーム領域」をタップする

2 レンズモードを「ウインドウズーム」に変更したあと『設定』を閉じる

3 これで、指3本で画面上をダブルタップするとレンズが現れる。あとはツマミ部分をドラッグして拡大表示したい部分に重ねればいい

4 ツマミ部分をタップすると、カスタマイズ用のメニューが現れる。ここで拡大する倍率の変更やレンズの大きさの調整が可能だ

(提供:iPad iPhone Wire)