説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「増え続けるiCloudメール、なにか問題が?」という質問に答えます。

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現在「iCloudメール」と呼ばれるAppleのメールサービスは、2000年に開始された「iTools(アイツールズ)」にまで溯ります。その後「.Mac(ドットマック)」、「MobileMe(モバイルミー)」、そして現在の「iCloud」へと進化しますが、メールサービスの仕様は大きく変わりません。当初頻発していたサーバダウンなどのトラブルも減り、メインのメールアドレスとして活用しているiPhoneユーザも多いことでしょう。

現在「iCloudメール」と呼ばれるメールサービスは、一貫して「IMAP(アイマップ)」というメールの仕様(プロトコル)に基づき運用されています。IMAPでは、メッセージをクライアント側(メールアプリ)ではなくインターネット上のメールサーバ側で管理し、メールボックスの一覧情報をクライアント側で表示し操作するスタイルです。iPhoneやiPad、パソコンなど異なる端末からまったく同じ環境でメッセージをやり取りできることがメリットです。

しかし、メッセージ本体はメールサーバー上にあるため、メールサーバーのメールボックス上のメッセージを削除しないかぎりiCloudメールの「iCloudストレージ」は消費され続けます。

iCloudメールの保存領域を確保するコツは「まめな削除」に尽きますが、設定に問題がある場合も考えられます。「設定」を起動して「メール/連絡先/カレンダー」をタップ、アカウント欄にある「iCloud」をタップした次の画面で詳細欄の「メール」をタップ、さらに次の画面の下にある「詳細」をタップしましょう。削除したメッセージの移動先が「アーカイブメールボックス」に設定されていないか、削除したメッセージが「しない」に設定されていないかを見て、削除したメッセージが一定期間経過後に確実に消去されることを確認します。

メッセージを消しても消してもiCloudメールのディスク消費量が増える場合、一定期間経過後に確実に消去されることを確認します