説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『通信量が多い「時間と場所」って何ですか?』という質問に答えます。

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iPhoneにおける携帯電話会社の回線網を利用した通信(モバイルデータ通信)は、その使用量を「設定」の「モバイルデータ通信」画面から確認できます。iPhone全体の通信量だけでなく、アプリごとに使用されたデータ通信量も確認できるため、データ通信のムダを発見する用途に役立ちます。

特定のアプリに分類されないデータ通信は「システムサービス」としてまとめられ、上位には「インターネット共有」(テザリング)や「ソフトウェア・アップデート」など、いかにもデータ通信量が多そうな機能が並びます。「時間と場所」も比較的データ通信量が多いため、上位にランクインしていることでしょう。

その「時間と場所」には、「日付と時刻(の自動設定)」と「位置情報サービス」という2つの機能が使用したデータ通信量がカウントされます。前者は現在地の標準時に自動設定する機能で、外国などタイムゾーンが異なる地域へ移動しても自動的に現地の標準時が設定されます。後者はiPhoneの現在地を測定する機能で、内蔵のGPS機能にくわえモバイル回線の基地局を基準に測定の精度を高める働きがあります。

この2つの機能を停止させれば、「時間と場所」のデータ通信量を削減できることになりますが、そのうち「日付と時刻」が占める割合はわずかです。データ通信量を減らしたければ、「位置情報サービス」の内容を見直すことになります。

「位置情報サービス」を構成する機能は、「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」→「システムサービス」の順に画面を開くと確認できます。すべてスイッチでオン/オフできるので、明らかに不要と考えられる機能はオフにするとデータ通信量を節約できます。ただし、オフにすること期待どおりに動作しなくなるサービス/アプリもあるため、よくわからない項目はオフにすべきではありません。

「設定」の「モバイルデータ通信」画面では、iPhoneが使用したデータ通信量のうちシステムサービスの詳細を確認できます

データ通信を使うシステムサービスは機能ごとにオン/オフできますが、期待どおりに動作しなくなるサービス/アプリもあるため、むやみにオフにすべきではありません