「発送の開始」は、今年の8月に行われる。1年間で開発するのは不可能だと言われ続けたが、来月、全世界に向けて発送を開始するという。もっとも、まずはクラウドファンディング向けで、一般消費者向けの発売はまだ先になるとのことだ。

当初、上、下、右、左などの単純な動きを認識することさえ難しかった。現在は精度が上がり、認識できるジェスチャーも格段に増えた。人工知能を利用し、データを飛躍的に増やしている

生い立ち

北海道の厚田村という"過疎の村"(本人談)生まれ。シカゴ、サンフランシスコ、マンハッタンといった都市に留学した。帰国後、ウェブサービスの仕事を「受注しまくる」(本人談)一方で、世界各地を放浪する旅にも明け暮れた。

「ログバー」の名前の由来は、バーテンダーをしていたことによるもの。少数精鋭の集団で、サーバー、ソフトウェア、ハードウェア、iPhoneアプリ、Androidアプリなど各分野のスペシャリストが集まっているという。「コンセプトビデオを見て、あの魔法を作りたい、と思った人が集まった」と吉田氏。1人ひとりRingで実現したい夢は違うが、同じ方向を向いて開発できているのが幸せ、と笑顔で話した。

魔法とロマン

Ringのデモを見せると、人には「魔法のようだね」と言われるという。「そこに、追い求めていたロマンがある」と吉田氏。Ringを紹介する際は「何をコントロールできるデバイスです」ではなく、「みんなが魔法使いになれるデバイスです」と紹介したいとのこと。最近は、ハリウッドからの問い合わせも多いと明かした。映画、音楽などエンタテインメント業界からの問い合わせが増えているようだ。

Ringを紹介する際は「みんなが魔法使いになれるデバイスです」と紹介したい、と吉田氏