説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「iCloudメールに制限事項はありますか?」という質問に答えます。

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インターネットメールは、サービスを提供する企業(プロバイダ)によってさまざまな制限があるものです。通常、届いたメールを保管しておく領域(メールボックス)は容量に上限がありますし、迷惑メールの除去など有料オプションが用意されていることもあります。iCloudメールもインターネットメールサービスのひとつですから、すべての機能/サービスを制限なく利用できるわけではありません。

iCloudメールは、iCloudアカウントに割り当てられたディスク容量(iCloudストレージ)の制限を受けます。すべてのアカウントには無料で5GBの容量が割り当てられますが、そこはiPhoneのバックアップだけでなくiCloudメールの保存エリアとしても利用されます。だから受信したメールを削除せず残したままにしておくと、いつか容量が足りなくなります。送信済メールも削除しないかぎり残りますから、長期保存する必要のない受信/送信済メールは速やかに削除するよう心掛けましょう。

送受信するメールの通数や相手先にも制限があります。iCloudメールは業務用ではなく個人利用を前提としたサービスということもあり、1日に送信できるメールは200通まで、1日に送信できる宛先は1000人まで、メール1通に指定できる宛先は100人までです。

送受信可能なメールのサイズが20メガバイトまでという制限も忘れられがちです。写真を添付しても20メガバイトを超えることは少ないものの、多数の写真やビデオを際限なく添付すればありうる話です。そのような場合は、メールを複数回に分けて送信するなど工夫しましょう。

1通あたりのサイズなどiCloudメールの仕様を超えたメールは送信されず、送信メールボックスに残ります