先日、iPhone 6こと次期iPhoneに関する噂をまとめたレポートを紹介させていただいたが、その際に触れられなかった話題も含め、もう少し掘り下げてみる。発売時期やA8の概要、そして次期iPhoneにおけるハードウェアの特徴などを考察してみたい。

iPhone 6に搭載される「A8」とは

iPhone 5sに搭載されているA7チップ

原稿を執筆している現在、iPhone 6に関する噂で最もホットなトピックは、そこに搭載される「A8」プロセッサに関するものだろう。「iPhone 6」と「A8」ともに正式名称なのかは不明だが、ここでは仮に次世代iPhoneとそこに搭載されるプロセッサの名称を「iPhone 6」「A8」にしておく。なぜA8がホットトピックなのかといえば、これまでiPhoneのプロセッサ製造を一気に請け負ってきたSamsung Electronicsから、その委託先を台湾TSMCへと移管するのではないかという観測が出ているからだ。

MacRumorsが台湾地元紙の工商時報を引用して紹介しているところによれば、TSMCはすでに先月2月からA8の製造を開始しており、これがiPhone 6で採用されることになるとサプライチェーン筋の情報として報じている。

製造プロセスは20nmで、64ビット対応のクァッドコアCPUにクァッドコアGPUを搭載し、過去と比較してもチップ製造のタイミングがかなり前倒しされていることが強調されている。あくまで台湾地元紙が報じた噂話ではあるが、AppleがプロセッサのサプライヤからSamsungを外し、製造委託先をTSMCに変更するという話は過去に何度も出ており、実際筆者もここ1~2年ほどは複数箇所からそうした計画があるという話を漏れ聞いている。