ソフトバンクモバイルは5日、スマートフォンのアプリを利用して手軽に募金が行える日本初の募金プラットフォーム「かざして募金」を開始した。あらかじめ登録した非営利団体のロゴや文字、ポスターなどにスマートフォンをかざすと、各団体の募金サイトにアクセスして寄付ができる仕組みだ。Androidアプリは無料ダウンロードが始まっており、iOS版については2014年夏をめどに公開する。

発表会では孫正義社長が挨拶を行ったほか、「かざして募金」に参加する非営利団体から代表者が登壇し、トークセッションなどを行った。また、発表会後には、実際に「かざして募金」のタッチ&トライコーナーも設けられた。

実際に「かざして募金」を試してみたので、発表会の模様と共にレビューをお届けしよう。

「かざして募金」スタートの経緯

発表会冒頭に登壇した孫社長は、「かざして募金」をスタートすることになったきっかけとして東日本大震災を挙げ、次のように挨拶した。

孫正義社長

「震災から3年が経ちました。震災時は我々の電波が不通になり、責任を痛感しました。少しでも何とかできないかと我々も復興を支援する財団を作ったりしてきましたが、募金に関しては面倒だとか、どこにどうやって募金すればいいかわからないということがあります。それに対して、簡単で継続的に募金ができる仕組みを作りました」

孫社長によると、日本は欧米に比べて寄付文化が根付いていないという。しかし、それは日本人の人を思いやる気持ちが欠けているというわけではない。トークセッションでの話によれば、日本人の3人に1人は毎年寄付を行っているし、震災時には実に日本人の77%が何らかの形で寄付をしたという。さらにアンケート調査によると、7割の人は社会のために何かしたいと回答しているのだ。