本連載ではAppleが取り組むiPhoneやモバイルサービス、そしてこれから作りだされる未来の生活について、ジャーナリストの松村太郎氏が深読み、先読みしながら考えていく。第7回のテーマは「メッセージングサービスの将来」について。

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FacebookにはFacebookメッセンジャーがあるが……

スマートフォン業界では、世界最大のSNSであるFacebookが、欧州を中心にFacebook以上に活発なユーザーを抱えるモバイルメッセージングサービスWhat's Appを買収したことで話題が持ちきりになった。買収金額は約1兆6,000億円にも上り、Facebookが買収した写真共有サービスInstagramよりも高い金額だ。

Facebookは「Facebookメッセンジャー」というSNS内のメッセージ機能をスマートフォンで使いやすくするアプリを用意している。にもかかわらず、実現できる機能が非常に近いWhat's Appを買収したのは、インターネット・モバイルの世界で、人と人がつながるサービスとして唯一の存在で在り続けるべきという行動指針からの出来事となったのではないだろうか。