携帯基地局の数が多い都市部はともかく、人口の少ないエリアではデータ通信が途絶えがち。特に山間部では、山かげに入ったタイミングで圏外になることも少なくない。かろうじて回線はつながるものの、データ回線は遅くて使いものにならないこともある。

Webブラウザやメールはともかく、地図アプリはデータ通信できなければ役に立たない。携帯電話会社のモバイル回線、あるいはWi-Fiに接続していなければ、移動にあわせて地図データをダウンロードして描画する、という処理ができないからだ。実際、iOS純正の「マップ」は機内モードがオンのときには動作せず、機内モードをオフにするかWi-Fiを使用するか選択を迫られる。

一方、「Google Maps」にはキャッシュ(事前読み込み)機能が用意されている。表示したエリア周辺の地図データを先読みすることにより、データ通信できない間も地図の表示が可能なのだ。だから、機内モードがオンのときでも起動できるし、蓄えられたデータの範囲で地図を表示できる。

キャッシュを明示することも可能だ。あまりに広い範囲はキャッシュできないが、ある程度エリアを狭めたうえで検索フィールドに「ok maps」と入力すれば、その範囲の地図データがダウンロードされ、データ通信できない(オフライン)ときでも表示できるようになる。

ただし、地図データを提供する企業との契約のためか、日本でこの機能を利用することはできない。米国では支障なく利用できるので、ハワイなどへ旅行したときなどに利用するといいだろう。

操作手順をカンタン解説

1 「Google Maps」を起動し、ある程度表示エリアを絞り込む

2 検索バーをタップし、「ok maps」と入力して「search」ボタンをタップする

3 地図データがダウンロードされ、アプリ内部にキャッシュされる

4 「表示中の地図をキャッシュしました」と表示されれば、オフライン時にその範囲の地図を拡大しても正しく描画されるようになる

5 地図データを提供する企業との契約の関係か、残念ながら日本ではキャッシュ機能を利用できない

(提供:iPad iPhone Wire)