世代を問わずに利用者が増え続けているスマートフォン。総務省の発表によれば、世帯普及率はすでに50%を超えたとのことだ。またとある調査によれば、大学生の98%がLINEを利用しているという。そのほかYouTube、Facebook、GoogleMapsなども利用者数が多い。これらのアプリは生活する上で欠かすことのできないインフラとして、すでに利用者の日常に溶け込んだ印象すらある。

スマートフォンの重要性が高まるにつれ、その電池の持ちにも関心が集まっている。ここ最近の市場調査では、大容量バッテリー搭載スマホや、低消費電力液晶搭載スマホの需要が高まっているという。ソフトバンクBBが運営するブランド「SoftBank SELECTION」は27日、利用者がスマホのバッテリーに対してどのくらい関心を抱いているか調査した結果を公表した。非常に興味深い結果だったので、本稿で紹介しよう。

残量が半分あっても不安!

SoftBank SELECTIONが行った調査は、関東1都3県に在住しているスマートフォンユーザー(20~59歳の男女800人)を対象に行ったもの。結果は以下の通りだ。

外出時にスマホのバッテリーが切れた際、どのくらいの時間我慢できるかを質問。結果は15分未満(7.4%)、15分以上~30分未満(7.9%)、30分以上~45分未満(8.3%)、45分以上~1時間未満(17.6%)となった。1時間未満と答えた層を合計すると、41.2%にも上る。

質問1.外出時にスマートフォンのバッテリーが切れた場合の「我慢できる時間」について

スマホのバッテリーが低下すると「いつ切れるか」不安になるものである。そこで、不安を感じ始める電池残量を調べたところ、残量が51%以上残っているにも関わらず不安に思うユーザーが33.8%もいることが分かった。51%以上残っていれば、アラートが出ることもバッテリーインジケーターの色がオレンジなどに変わることもまずないが、電池切れを避けたいという思いから、残量が半分以上残っていても心配してしまう、というユーザーの心理がうかがえる。

質問2.外出時に「不安を感じ始める」と思うスマートフォンのバッテリー残量は

2人に1人がモバイルバッテリー所有

スマートフォン用のモバイルバッテリーを持っているかたずねる質問では、50.8%が所有していると回答。所有者(406名)に使用頻度について聞いたところ、ほぼ毎日(17.5%)、週2~3回(21.4%)、週1回(16.5%)と続き、週1回以上利用している人が55.4%にも上った。また、普段からモバイルバッテリーを持ち歩いているかという質問には、必ず持ち歩く(40.1%)、長時間外出する時に持ち歩く(48%)という結果だった。

質問3.スマートフォン用モバイルバッテリーを所有しているか。質問4.モバイル バッテリーの使用頻度は

質問5.スマートフォン用のモバイルバッテリーを持ち歩いているか

なお、モバイルバッテリーを購入する際にどんなことを重視するかをたずねる質問では、電池の容量が77.4%で1位、モバイルバッテリー本体への充電速度が51.5%で2位と続いた。しかし、購入後不満に感じるものをたずねるとその結果は逆転し、モバイルバッテリー本体への充電速度が1位で37.9%、次いで電池の容量が28.6%で2位という結果に。 ユーザー満足を獲得するには充電速度も重要ということだろう。

上のグラフは、モバイルバッテリーを購入する際に重視する点。下はモバイルバッテリーに感じる不安

身だしなみよりも電池残量…!?

外出時に気になること(複数回答可)の質問では全体の43.6%の利用者が、スマートフォンの電池残量があるか、を気にしていることが分かった。天気が崩れないか(44.0%)、家のエアコンの消し忘れ(43.4%)と同等で、化粧や髪型が整っているか(25.6%)よりも18ポイントも高い結果だ。

質問6. スマートフォンユーザー全体の外出時に気になること

1日3時間以上スマホを利用するユーザーに同じ質問したところ、家の戸締まり(73.0%)、スマートフォンを忘れていないか(68.9%)、スマートフォンの電池残量があるか(61.5%)が上位3回答となった。家の戸締まりを気にするのは当然だが、それに迫る勢いでスマホの電池残量を気にしていることになる。

スマートフォン3時間以上利用者の外出時に気になること

さらに調査結果から明らかな通り、スマートフォンのバッテリーに関するユーザーの関心は高い。市場も急速に拡大しており、周辺機器を取り扱うメーカーからは様々な商品が矢継早に投入されている状況だ。

SoftBank SELECTIONの商品ラインナップ

ちなみに、今回の調査を実施した「SoftBank SELECTION」でも、おしゃれな巻き取り式充電器「ITOMAKI」や、従来比3倍速で充電可能なモバイルバッテリー「smart energy high speed 01」などをリリースしている。

smart energy high speed 01の商品イメージ

現状のモバイルバッテリーにおいては充電速度への不満が最も大きいことは前述したが、現在、市販されているモバイルバッテリーのほとんどは、本体を充電するために長時間の充電が必要である。このため緊急の際には利用できないことがある。その点、smart energy high speed 01は外出前の短時間(約60分)で準備が整うため、非常に使い勝手が良い。成長過程の市場とあり、今後ともこうした便利な商品がリリースされていくことだろう。