携帯電話が普及しだした頃、着信メロディを作れる機能が搭載されているものがあった。当時、大学生だった筆者が使っていた携帯電話も、そうしたモデルのひとつだった。小さなディスプレイを見つめながら夢中になって音符を打ちこみ、好きな音楽を着メロにしたり、メール添付で友人に送ったりした記憶がある。

Ensemble Composerは、スマートフォン上で楽譜を作成できる無料のアプリだ

スマートフォン上で楽譜を作成できる無料のAndroidアプリケーション「Ensemble Composer」を試用したとき、かつて携帯電話で着メロを作成していた頃のことを思い出した。Ensemble Composerは使いやすいUIながら、様々な機能を利用できるのが特長だ。

選択できる楽器にはピアノ(PIANO、8種類)、弦楽器(SOLO STRINGS、8種類)、木管楽器(REED、8種類)、金管楽器(BRASS、8種類)、打楽器(PERCUSSIVE、8種類)など16ジャンル(計128種類)が用意されており、最大で15の楽器を同時に演奏できる。本アプリなら、交響曲の譜面を再現することも充分可能だ。

アプリの利用イメージ。使用できる楽器が数多いのが魅力(写真左)。拍子や調整、テンポなども細かく設定できる(写真右)

豊富な演奏記号を記譜できるのも特長。クレッシェンド/ディミヌエンドやアクセント、ppp、mfなどの強弱記号に加え、スタッカートなどのアーティキュレーション記号、トリルなどの装飾記号のほか、反復記号、三連符、トレモロなども記譜できる。

記譜できる音楽記号を豊富にそろえている(写真左)。タッチパネルでも操作しやすいように、UIが単純化されている

完成した曲はmidiファイルやMusicXMLファイルとして保存・シェアしたり、スマートフォンの着信音・アラーム音に設定したりといったことが可能だ。気になるのは、日本語がおかしい点。だが、直感的に使えるアプリなので操作に大きな支障はないだろう。なお、本アプリにはデフォルトでサンプルが2曲プリインストールされている。そちらを聞いてみれば、高機能なEnsemble Composerの実力が分かっていただけると思う。以下の動画も参考にしてほしい。


ちなみに同アプリは、1,299円(2013年5月2時点)の有料版「Ensemble Composer Pro」も用意されている。こちらは広告が表示されないほか、楽器の変更、調性の変更などについてよりフレキシブルに対応できるようになっている。まずは無料版を使ってみて、気に入ったら有料版の購入を検討してみると良いだろう。

Ensemble Composer
価格 無料 対応OS Android 2.2以上
カテゴリ 音楽&オーディオ 販売 Lotuz Studio