スマートフォンを使うようになって初めて耳にした言葉、たくさんあるのではないでしょうか。タップやスワイプといった操作関連の言葉、「スクショ」ことスクリーンショットなど機能に関する言葉、AirDropやAirPlayといったiPhone限定の言葉...デフォルト(default)もそのひとつかもしれません。
パソコン/スマートフォンに限定していうと、デフォルトという言葉は「初期値」や「標準値」という意味合いで用いられます。着信音の種類、カメラの撮影モードや解像度、画面をタップしてから反応があるまでのタイミングなどなど、ユーザによる変更が可能な機能にあらかじめ(工場出荷時点/システムアップデート時点から)施された設定情報であり、設定の基準として利用されます。一般的に、アプリやシステムの機能にはなんらかの設定情報を持たせないと正しく動作しないため、欠かせない情報なのです。
iPhoneの設定アプリでも、デフォルトという言葉は多用されています。たとえば、サイドボタンのクリック間隔は「デフォルト」と「遅く」、「最も遅く」という3つの選択肢が用意され、工場出荷時点では「デフォルト」が選択されています。メールアプリで複数のアカウントを利用しているとき、メールを新規作成すると送信者として自動設定される「デフォルトアカウント」も、初期値/標準値という意味合いで利用されています。
インターネット上のパソコン/スマートフォン関連記事でも、「iOS 14のデフォルトでは〜」とか、「設定をデフォルトに戻したところ〜」のように多用されています。口語では「我が家は○○がデフォだよ」などと省略形を交えつつ派生的に利用されることも多く、いまやパソコン/スマートフォンの枠を超えつつあります。
ちなみに、経済/金融の分野においてデフォルトとは債務不履行を意味します。英語/カナとも綴りは同じですが、使われる文脈がまったく異なるため、混乱することはないでしょう。