iPhoneで撮影した写真を探すとき、どのような方法を使っていますか? たったいま撮影した写真であれば、ライブラリタブの一番下をチェックするだけのことですが、撮影したのが数カ月前となると手動で探すのは骨が折れます。写真アプリ付属の検索機能を使うほうが断然効率的ですよね。
その検索機能、かなりの賢さです。自動的にライブラリ上の写真を分析し、人工知能/画像認識技術を駆使して構築されたクラウド上のデータベースに問い合わせ、主要な被写体の種類/名称で分類します。結果はアプリ内部に索引の形で保存されるため、それを利用した高速な検索が可能になっています。
どのようなキーワードが認識可能か、具体的な基準や語彙数までは公表されていませんが、およそ思いつく単語は試す価値があるといえるほどの豊富さです。
たとえば、地名はかなりの確率でヒットします。都道府県や市町村などの行政区分で検索できるため、位置情報を有効にして撮影した写真であればほぼ問題なし、と考えていいでしょう。さらに、「箱根」や「伊豆」といった観光地名も利用できるため、旅先で撮った写真もかんたんに見つけだせます。
名詞もかなりの数が使えます。「犬」や「猫」といった具体的な種名はもちろん、「動物」や「植物」といった大まかな分類でもOKです。「自動車」や「ノートパソコン」など機械類、「ビール」や「ハンバーガー」といった食品、「旅行」や「青空」など漠然としたものでも検索できます。
「昨日」や「先月」、「2020年」などといった時制に関する言葉も利用できます。いちどに複数の単語をAND検索できるので、「2019 ねこ」と検索すれば、2019年に撮影したネコ写真がヒットするというわけです。
ただし、クラウド上のデータベースに情報を手動で追加/更新する機能はないため、正しく認識されない写真はキャプションで対処するしかありません。料理の正確な分類は苦手なようですから、美味しかった蕎麦の写真が見つからないなどと憤らず、撮影したそばからキャプションを登録することをお勧めします。