アンカー・ジャパンは5月25日に開催したプレスイベントの中で、新技術を採用したUSB-C急速充電器をはじめ、2021年夏以降に発売する新製品を一挙披露した。ここではオーディオブランド「Soundcore」や、スマートプロジェクターブランド「Nebula」の新製品を中心にレポートする。

完全ワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty Neo 2」

累計20万台以上を販売している「Soundcore Liberty Neoシリーズ」の最新機種。4,990円という手ごろな価格ながら、専用アプリ「Soundcore」でイコライザーによるサウンドの調整が行え、各種ボタン操作のカスタマイズにも対応したのが特徴だ。直販サイトやAmazon.co.jpなどで5月25日に発売した。

  • Soundcore Liberty Neo 2

  • 「Soundcore」アプリにイヤホンを登録してホーム画面を開いたところ

他社から発売されている高価格帯の完全ワイヤレスイヤホンでは、専用アプリからサウンドや設定をカスタマイズできるものは多数ある。しかし、5,000円を切る価格帯でアプリにも対応しているのは珍しい。

なおSoundcoreブランドの上位モデル「Liberty 2 Pro」では、同じアプリでユーザーの耳に合わせて音をパーソナライズする「HearID」機能を備えているが、Liberty Neo 2は非搭載なのでアプリ画面にもその機能は現れないといった違いがある。

  • イコライザーの設定画面。好みや気分に合わせてさまざまなサウンドが楽しめる(左)。自分でサウンドを調整したり、カスタムしたサウンドをアプリに保存することもできる(右)

  • 左右イヤホンの物理ボタンの操作割当の変更もできる(左)。自分が使いやすい操作に入れ替えられて便利(右)

手ごろな価格の製品ながら充電ケースはワイヤレス充電に対応しており、別売のワイヤレス充電器を持っていればケーブルをつながずに置くだけでチャージできる。便利でありがたい。もちろんUSB Type-Cによる有線充電も可能だ(従来はmicro USB)。

  • 充電ケースはワイヤレス充電に対応

複合ダイヤフラム(振動板)を採用した3層構造の8mmドライバーを搭載して音質も強化。「低⾳の迫⼒とクリアな中⾼⾳域」を追求したサウンドに仕上げたそうだ。Bluetooth 5.2準拠で、コーデックはSBC、AACに対応する。

短時間の試聴だったが、低域重視の方向に寄せつつも、大人しめで落ち着きがあって密度の濃いサウンドという印象。EDMなどのダンスミュージックやポップス系の音楽は気持ちよく楽しめそうだ。アプリのイコライザーで、自分の好きなサウンドに追い込んでいく楽しみもある。

再生可能時間は約2倍に強化しており、イヤホン単体で最大約10時間、ケースと合わせると約40時間音楽を聴ける(従来モデルは単体で約5時間、ケース込みで20時間)。本体はIPX7の防水・防滴構造で、雨天やスポーツ時の利用にも対応。5サイズのイヤーピースなどが付属する。

買いやすい価格に設定されていることもあり、「初めて買う完全ワイヤレスイヤホン」としてオススメできる仕上がりだと感じた。

  • Soundcore Liberty Neo 2

Soundcore 2021年夏新製品。LDAC対応製品も

Soundcoreブランドからは、LDACコーデックをサポートした完全ワイヤレスイヤホン「【第2世代】Liberty 2 Pro」(13,980円)や、ノイズキャンセリング(NC)対応のワイヤレスヘッドホン「Life Q35」(10,990円)が7月中旬に発売予定だ。

  • 【第2世代】Liberty 2 Pro

注目は、完全ワイヤレスの第2世代Liberty 2 Pro。説明員によると、この製品の発売までに他社からLDAC対応モデルが登場しなければ、これがLDACに初めて対応した完全ワイヤレスイヤホンになるとのこと。独自の同軸構造ドライバー「A.C.A.A」を搭載し、ハイレゾ相当のサウンドがフルワイヤレスで楽しめる製品となる。ただし、従来機種はaptX対応だったが、第2世代では対応しない。

イヤホン単体で最大7時間、充電ケース込みで最大26時間音楽を聴くことができ、IPX4防水にも対応する。

ヘッドホンのLife Q35は独自の「ウルトラノイズキャンセリング」と40mm径ドライバーを搭載。通常モードで最大60時間、NCオンで最大40時間聴けるという。重さは約260g。

  • Life Q35

他にも、スティックタイプの完全ワイヤレスイヤホンとして、ウルトラノイズキャンセリングを搭載した「Life P3」(9,990円)を7月中旬に発売予定だ。

Soundcoreアプリによるイコライザー設定や本体のタッチ操作をカスタマイズが行えるほか、最後に接続した場所を確認したり、音を鳴らしたりできる紛失防止機能を備えている。対応コーデックはSBC/AAC。イヤホン単体で最大7時間、充電ケース込みで最大35時間音楽を聴ける。IPX5防水にも対応する。

  • Life P3

Android TV搭載の「4K Streaming Dongle」、Nebulaから登場

Nebulaブランドからは、Android TV 10.0を搭載し、Netflixなどの映像配信サービスやGoogleアシスタントが利用できるストリーミングデバイス「4K Streaming Dongle」が登場。9月頃に発売予定で、価格は7,980円。

  • 4K Streaming Dongle

  • Android TV 10.0を搭載し、アプリ追加などもできる

最大4K/75fpsとHDRの映像出力に対応しており、テレビなどのHDMI端子に付属のケーブルでつなぎ、宅内の無線LANに接続するだけで使えるという。本体にはmicro HDMI端子と給電端子(micro USB)を備える。

  • テレビにつないだところ

  • 本体のmicro HDMI端子

音声はDolby Dagital Plusをサポート。メモリ(RAM)は2GB、ストレージは8GB。付属のケーブルでつないだ、USBメモリなどの外部ストレージ内の動画再生もできるとのこと。

付属のリモコンにはYouTube、Netflix、Amazon Prime Video、Disney+のダイレクトボタンを搭載。Bluetoothに加えて赤外線にも対応し、テレビなどの音量調整ができるそうだ。

  • 付属のリモコン