はい、できます。iOS 12まではできませんでしたが、iOS 13から近距離無線通信用フレームワーク「Core NFC」が強化され、iPhone 7以降のモデルでは非接触ICカード規格「FeliCa」の読み取りがサポートされました。その結果、SuicaやPASMOなど、FeliCaを利用したICカード/電子マネーを読み取るアプリ(以下、ICカードリーダーアプリ)の開発が可能になったのです。

ただし、ICカードリーダーアプリはiOS 13に標準装備されていません。サードパーティー製アプリを使わなければならないため、App Storeから適当なものを探しインストールする必要があります。すでに複数のアプリが公開されていますから、機能や操作性、広告の有無など使い勝手を基準に選ぶといいでしょう。

読み取り可能なICカード/電子マネーは、利用するICカードリーダーアプリにより決定されます。FeliCaを利用したカードであっても、アプリ側が対応しないかぎり読み取ることはできません。アプリにより対応カード数に違いがあるため、ダウンロード前にはどのカードに対応しているのかを確認しましょう。

もっとも、使いかたはどのアプリでも大きな差はありません。スキャン開始ボタンをタップし、iPhoneの上部を読み取りたいICカード/電子マネーの中心付近に軽くタッチすれば、ほぼ一瞬で読み取りが完了します。読み取った情報(残高/使用履歴)はiPhoneの画面で確認できるほか、テキストファイル(CSVファイル)としてメールに添付したり、パソコンにAirDropで転送したりすれば、交通費を精算するためのデータにも活用できます。もう駅の券売機で履歴を印字する必要はありませんよ。

  • PASMOの残高をiPhoneで確認できますか?

    SuicaやPASMOなどFeliCaを利用したICカード/電子マネーを読み取るには、サードパーティー製アプリが必要です(画面は「ICカードリーダー」)