2018年7月、JR東海・JR西日本・JR九州の3社による共通サービス「Shinkansen Free Wi-Fi」がスタートしました。東海道・山陽・九州新幹線の一部車両で利用できる無償Wi-Fiサービスで、2020年3月に全車両で対応すべく整備が進められています。

従来も新幹線でWi-Fi接続サービスが提供されていましたが、事前にNTTフレッツスポットなどの公衆無線LANサービスと契約している必要があるうえ、提供区間は東海道新幹線の東京・新大阪間のみ、かつ利用できる車両はのぞみ・ひかりで多く利用されるN700A/N700系に限定されていました。

Shinkansen Free Wi-Fiは、通信に携帯電話回線を利用します。従来方式は、ケーブルに開けた穴から漏れる電波で通信する「LCX(漏洩同軸ケーブル)を利用していたため、回線速度の上限は下り2Mbps/上り1Mbps(理論値)と厳しく、WEBページの閲覧ですらストレスを感じるほど速度に難がありましたが、Shinkansen Free Wi-Fiでは大幅に改善されています。

ただし、携帯電話の電波が届いていない地域では通信できません。無線波の特性上、トンネル通過中に通信速度が低下したり、通信が途切れたりすることも珍しくありません。通信帯域を多くのユーザで共有する都合上、システムアップデートやアプリストアからのダウンロード速度を最大128kbpsに制限していることにも注意が必要です。

Shinkansen Free Wi-Fiでは公式Twitterアカウント(@Shinkansen_WiFi)を運用しており、翌日のWi-Fi対応列車の運行状況を毎日ツイートしています。東海道・山陽・九州新幹線に乗車する計画があるときは、事前にチェックしてみてはいかがでしょう。

  • 携帯電話回線を利用する無償Wi-Fiサービス「Shinkansen Free Wi-Fi」が始まっています