多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、『Androidの「アプリの権限」ってどういう意味?』という質問に答えます。

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Android OSにおける「アプリの権限」とは、インストール済の各アプリが"端末のどの機能/情報にアクセスできるか"を意味します。権限は「カメラ」や「マイク」、「位置情報」など複数のジャンルに分けられており、Google Playからアプリをインストールするときなどに設定されます。アプリは権限を持つジャンル以外の処理は実行できないため、迷惑アプリ/マルウェアによる被害を未然に食い止める効果があります。

たとえば、写真/ビデオの撮影に関する機能を持つアプリは「カメラ」の権限を必要とします。同様に、録音や音声通話を行うアプリは「マイク」、マップ/ナビゲーション機能を備えるアプリは現在地を知るために「位置情報」が必要です。システムの安全性や個人情報保護を含むセキュリティの観点から、システム標準装備かサードパーティー製かを問わず、アプリは与えられた権限の範囲内でしか動作できないようAndroid OSでは設計されています。

しかし、アプリに多くの権限を与えるべきではありません。たとえば、「連絡先」の権限を持つアプリは連絡先アプリに登録した人物の住所氏名を自由に入手できるわけで、なにか問題が生じたときは個人情報漏えいの危険性が生じます。「連絡先」にかぎらず、なぜその権限が必要かを開発元がはっきり説明していないアプリについては、権限を与えるべきではありません。

アプリの権限は、「設定」→「アプリと通知」→「アプリの権限」の順に画面を開くと確認できます。ジャンルごとに「4/12個のアプリを許可」などと表示されていますが、この場合12のアプリがその権限に関連した機能を備え、そのうち4つのアプリに権限を与えていることを意味します。アプリに与えた権限が本当に必要かどうか、定期的にチェックしましょう。

  • アプリに「権限」を与えることで、Android端末のいろいろな機能/情報にアクセスできるようになります