Spotifyは4月24日 (米国時間)、米ニューヨークで開催したメディアイベントで、モバイルアプリ (iOS、Android)における広告ベースの無料サービスの大規模なアップデートを発表した。オンデマンドで再生を操作できる15個のプレイリスト、新しい曲を見つけやすくするスマートなパーソナライズ機能などが強化ポイントになっており、それらを使いやすくするデザインの刷新が行われた。

15個のオンデマンド・プレイリストは、「RapCaviar」「Viva Latino」「Ultimate Indie」「Alternative R&B」などユーザーによくアクセスされているプレイリストのほか、「Discover Weekly」「Release Radar」「Daily Mix」といったユーザーの音楽の好みに応じてオススメをカスタマイズするプレイリストを含む。15個のプレイリスト内の曲は約750曲になり、内容は継続的にアップデートされる。これまでモバイル版で使用する無料サービスはシャッフル再生のみだったが、15個のプレイリスト内の曲はオンデマンド再生が可能。聞きたい曲が再生されるまで曲をスキップする必要はなく、聞きたい曲を選んで再生できる。

オススメのパーソナライズは、ユーザーがサインナップ時に選択した好きなアーティスト、再生曲に対するユーザーのLIKE (またはHIDE)、音楽再生動向といった情報からSpotifyがキュレーションする。これまでパーソナライズが成熟するのにしばらくの時間がかかっていたが、アルゴリズムの改良やユーザーが音楽の好みをSpotifyに伝える方法の改善によって、より短い時間で効果的なパーソナライズを行えるようになったという。

そして「Assisted Playlisting」も用意した。ワークアウトやパーティなど、プレイリストはイベントやムードに合わせて作られることが多い。Assisted Playlistingでは、ユーザーがプレイリストの名前を決め、それに適した曲を選択することで、そのユーザーの意図を汲んだオススメの曲をSpotifyが提供する。

  • ホーム画面とライブラリ画面

    パーソナライズされた音楽にアクセスしやすいようにデザインされたホーム画面(左)、「プレイリスト」「アーティスト」「アルバム」「ポッドキャスト」といったタブが用意されたライブラリ画面

また、通信量の制限や低速な通信速度など、モバイルデータの使用が限られる時でもストリーミング音楽を楽しめるように「Data Saver」を追加した。有効にすると、音楽再生で消費されるモバイルデータが抑えられるように動作が最適化される。

モバイル版で使用できるアップデートされた無料サービスは、24日から数週間をかけてロールアウトされる。