ユーザーから見たメリットは?

ユーザーの立場から見たとき、SIMロックが解除される最大のメリットは、ずばり海外に出かけた際に割高なローミングを使う必要がなくなることだ。現在は海外仕様の端末をレンタルするなど、無駄な出費が多い。自分自身の端末を持ち出し、海外のSIMを自分で差し替えて使えれば、このような心配はなくなる。

また、キャリアを乗り換えても今と同じ端末を使い続けられる。前述のとおり、3Gまでは通信方式の違いがあったものの、LTE以降は基本的にどのキャリアも通信方式は同じだ(厳密には、ワイモバイルのTD-LTE方式を除く)。iPhone 6のように1モデルで3G通話も含めた全通信方式に対応した端末もあり、物理的にも制約はなくなっている。安価なMVNO事業者も増えている中、使い慣れた端末はそのままに、自由にキャリアを選ぶことができるようになるのは魅力的だろう。

iPhone 6 Plusは日本仕様は単一モデルのみ。アップルが販売するSIMフリー端末を購入すればどのキャリアでも利用できる

端末の選択幅が広がるのも魅力的だ。キャリアから販売されている端末は、実は多くがハイエンド仕様だ。一方、キャリアを問わないSIMフリー端末として販売されている端末には、1万~2万円台でそこそこの性能を持ったものが多い。すべてのユーザーがハイエンド端末の機能や性能を必要としているわけではないので、安価な端末を選べる自由が得られるのは大きい。

LTEには対応していないものの、税別9,980円と格安のスマートフォンとして人気を博したpriori 2。LTE対応版(税別17,800円)もある