全面施行から約4カ月 “健康増進法”を見直してみた

【アンケート調査実施】

喫煙者にとって大きな衝撃となったのが2020年4月1日より全面施行された「健康増進法」の一部改正(以下、改正健康増進法)。だ。

同法では屋内での原則禁煙や喫煙室への標識の掲示義務など、たばこに関する様々なルールが定められた。ただ、ここ数カ月は新型コロナウイルスの影響もあり、それどころではなかったという人も多いだろう。

そこで今回、マイナビニュースでは読者会員に対してアンケートを実施。全面施行から約4カ月が経過した今、あらためて改正健康増進法について考えるとともに、生活にどのような変化があったのかを見ていくことにしよう。

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改正健康増進法で 生活はどう変わった?

改正健康増進法は2020年4月1日から全面施行されており、「屋内の原則禁煙」「20歳未満の喫煙エリアへの立入禁止」「屋内での喫煙には喫煙室の設置が必要」「喫煙室には標識掲示が義務付け」などがルール化された。改正の狙いは望まない受動喫煙を防止し、「喫煙者と非喫煙者の共存」を実現することだ。

では、そんな改正健康増進法は現在、どれくらい認知されているのだろうか。まずはマイナビニュース会員の喫煙者約500人を対象にアンケートを実施した。

Q.4月から全面施行された、受動喫煙防止法に関する法律(改正健康増進法)について、ご存知ですか?

具体的に知っている:47.1%、名前だけ知っている:29.5%、なんとなく見聞きしたことがある:19.4%、知らない:4.0%

「具体的に知っている」と「名前だけ知っている」を合わせると認知は約8割。まったく知らないという回答は5%以下だったことから、改正健康増進法はかなり認知されていることがわかる。それだけ喫煙者にとってインパクトのある改正だったということだろう。

もっとも、改正健康増進法でルール化された内容の多くは、これまでもマナーとして取り組まれていたものが多い。では施行による影響はあまりないのかと思いきや、そういうわけでもなさそうだ。

Q.改正健康増進法後の喫煙について、生活環境などに変化はありましたか?

はい:51.3%、いいえ:48.7%

興味深いのは、改正健康増進法の施行によって生活環境に変化があったと回答した人が5割以上いること。具体的にどのような変化を感じているのだろうか。

  • 吸う本数が減った。(35歳・男性)
  • 加熱式たばこにした。(65歳・男性)
  • 店舗での滞在時間が短くなった。外出が減った。(46歳・男性)
  • 喫煙場所が少なくなり家でのたばこの本数が増えました。(46歳・女性)
  • 会社での休憩時間は喫煙する場所と飲み物を飲む場所を分けて利用している。(49歳・男性)
  • 電子タバコに切替えました。(37歳・男性)

もっとも多かったのは「喫煙することが減った」という意見。煙が出ないよう加熱式たばこや電子たばこに変えたという人も多かった。

また、そもそもたばこ自体を吸わなくなったという人も多く見られた。やはり改正健康増進法は喫煙者の生活環境に大きな変化を及ぼしているようだ。

改正健康増進法に 「わかりにくい」の声も

続いて非喫煙者(身内に喫煙者がいる)の回答を見ていこう。

Q.改正健康増進法後、身近な人の喫煙について、生活環境などに変化があったと思いますか?

はい:42.6%、いいえ:57.4%

喫煙者だけでなく、身近に喫煙者がいる方も多くが生活環境の変化を感じていることがわかる。具体的には次のような声が挙がっていた。

  • 吸う人を見る機会が減った。(41歳・男性)
  • 分煙がさらに進んだ感じがします。(38歳・男性)
  • 周りの人が、紙巻きたばこの本数を減らして加熱式たばこを吸うようになった。(30歳・男性)

家族や友人、同僚など知人の行動の変化は非喫煙者も感じているようだ。非喫煙者は概ね改正健康増進法による変化を好意的に捉えている印象を受ける。

アンケートの結果、改正健康増進法は喫煙者・非喫煙者を問わず大きな影響を与えていることがわかった。一方で改正健康増進法についてわかりにくさや戸惑いを感じている人もいるようだ。

まだ、全面施行されてから4カ月ということもあるが、やはり新ルールに100%慣れたというわけではなさそうだ。

そもそも、今回の改正健康増進法は「喫煙者と非喫煙者の共存」をひとつの目的として実施されたものだ。このテーマについて双方はどう捉えているのだろうか。

Q.あなたは、非喫煙者と喫煙者が共存するためには何が必要だと思いますか?

喫煙者と非喫煙者に共通して多かった意見は「喫煙者がマナーを守るべき」というもの。加えて分煙の徹底や受動喫煙の防止などが双方の歩み寄りにつながる鍵になると見られているようだ。

意識の高まりで 加熱式たばこの利用が増加

アンケートの結果からわかったことをまとめていこう。

まず、改正健康増進法によりこれまで喫煙のマナーとして取り組んでいた内容がルール化され、喫煙者の意識に大きな影響を与えたこと。同時に、喫煙者と身近に接する非喫煙者も環境の変化を感じているということだ。

こうした変化は実際の行動にも表れ始めている。自由回答でも挙がっていたが、加熱式たばこに移行している人が増えているのだ。

Q. 喫煙しているたばこの種類を教えて下さい

紙たばこ:58.6%、どちらも使用:22.4%、加熱式たばこ:19.0%

調査したところ、加熱式たばこを愛煙している人は喫煙者全体の約半数近くにのぼった。

Q. 加熱式たばこを使用している理由について、以下よりお選びください(複数選択可)

家族・恋人・家族への配慮のため:44.9%、改正健康増進法のため:30.7%、加熱式たばこが好きだから:29.3%、その他(自由回答):4.9%

その理由として多かったのは「恋人・家族への配慮のため」が多い。この理由はまさに改正健康増進法の目的と一致している。周囲への配慮の意識が高まり、加熱式たばこへ切替えた人は想像以上に増えているようだ。

“加熱式たばこ専用室”を 上手に利用して もっと快適に!

こうした世の中の流れをリードするのが、加熱式たばこを扱うフィリップ モリス ジャパンだ。

フィリップ モリス ジャパンでは、大手カフェチェーンをはじめ、数多くのレストランや居酒屋、バー、カラオケと提携し、加熱式たばこ専用室を設置。改正健康増進法を推進しながら、喫煙者と非喫煙者の双方が心地よく過ごせる環境づくりに貢献をしている。

飲食しながら加熱式たばこOK

休憩時間に食事と喫煙タイムを分けるようになったという人は、このマークがあるカフェなら、飲食しながら喫煙を楽しむことができるので要チェックだ!

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非喫煙者からしたら、「たばこをなくせばいい」と感じる人もいるだろう。しかし喫煙者からすれば、それがなかなか難しいのもまた事実。だからこそ、当たり前ではあるものの、喫煙者はしっかりとマナーを守り、周囲に配慮すること。そんなシンプルに見えることこそが、喫煙者と非喫煙者が共存する社会への近道なのかもしれない。

   

※喫煙ルールについてのアンケート……調査対象:20歳以上の男女限定、調査期間:2020年6月25日~7月1日、調査方法:マイナビニュース インターネット調査

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