証券会社に口座を開いて買いたい株が決まったら、いよいよ実際に株の取引をしてみましょう。しかし、実際に株取引をする前に株の注文方法や買うタイミング、買った株が下がったらどう対処するべきかを知っておく必要があります。
株価は1円動くだけでも数万円から数十万円利益が変わる場合もあります。運用金額が大きいと1秒の差が命取りになるシビアなケースもありますので、株の取引テクニックを磨くことは銘柄選び以上に大切なことと言えます。
ここで紹介する株取引のテクニックは、これから株式投資を行う人には確実にマスターしておいてほしいものばかりです。株の注文方法から株価が下がったときの対処法まで、ぜひ最後まで読んで今後の株取引の参考にしてください。
指値注文、成行注文、逆指値をうまく使いわけよう
株の注文方法は大きく分けて3つあります。これらの注文の意味がわからないと株取引はできないので、これから説明する注文方法の違いについてしっかり理解しておく必要があります。
- 指値注文
- 成行注文
- 逆指値
この3つを使いこなせば、自分の意図した通りに株を買ったり売ったりできます。指値注文と成行注文は株式投資をする上で基本中の基本ですので、まずは指値注文から順に説明していきましょう。
1、指値注文
株の買いたい金額や売りたい金額が決まっている場合は、株価を指定して注文を出します。これを指値注文と呼びます。
200円以下になったら300株買いたい場合→「200円の指値で300株買い注文」
【指値の売り注文の例】
500円以上になったら300株売りたい場合→「500円の指値で300株売り注文」
指値注文の場合は、株価が自分の指定した金額にならないと約定できません。上の買い注文の例でいうと、株価が220円から201円まで下がってきたけど、また210円まで上がってしまった場合は、200円まで届いていないため株は買えなかったことになります。
指値注文は「200円まで下がらなきゃ買いたくない!」や「500円まで上がらなきゃ売りたくない!」という希望の金額が決まっている場合に行う注文方法です。
しかし、ときには株価が急に下がりだして「金額なんていくらでもいいから今すぐ売りたい!」なんてときもあります。その場合は指値注文ではなく、次に紹介する成行注文を行います。
2、成行注文
成行注文は指値注文のように金額の指定は行いません。
「いくらでもいいから買いたい!売りたい!」という場合に成行注文を行い、注文後すぐに約定できるのがメリットです。
成行の買い注文の場合は1番安い売り注文と約定し、反対に売り注文の場合は1番高い買い注文と約定して金額が決まります。金額をあまり気にしていないなら成行注文で構いませんが、もちろんデメリットもあります。
株価の変動が激しい場合、自分が思ってもみなかった価格で取引が成立してしまうこともあります。株価が急激に下がっているときに手持ちの株を成行でいいから売ってしまおうと思っても、2,000円で売れると思ったら1,800円になってしまったなど、思いもよらない結果に驚くこともあります。
また、成行注文で株を買う場合は買付余力にも注意しなくてはいけません。
成行で買い注文を出してもいくらで買えるかわからないため、株価の値動きの上限(ストップ高になる価格)まで口座に買付余力※がなければ、注文を出すことができないのです。
株を買うために必要なお金のことで、証券口座に余力が十分に残っていないと、発注ができません。
成行注文を行う際は、買付余力で十分に資金を準備しておきましょう。
3、逆指値
指値注文と成行注文について紹介しましたが、あと1つ重要な注文方法として逆指値があります。
逆指値は、これまで紹介してきた注文の仕方とは逆の意味です。
逆指値は「株価が500円以上になったら買う」や「300円以下になったら売る」などの指値注文や成行注文ができるのが特徴。
どのようなときに逆指値の注文を行うのか具体的なケースで説明すると、例えば120円で株を買い、130円ぐらいで売ろうと考えているとします。しかし、ときには予想に反して120円より下がり始める場合もありますよね。
そんなときリスクを考えて、110円まで下がったら株を手放すよう逆指値で売り注文を出しておけば、それ以上の損失拡大を防ぐことができます。
このように逆指値はリスク管理をうまく行うことができ、相場が予想に反して動き始めても柔軟に対応できる便利さがあります。
順張りと逆張りで株の買いサインを見極める方法
ここまで株の3つ注文方法を説明しましたが、次は買い注文を出すタイミングについて紹介します。株を買うタイミングについては大きく分けて「順張り」と「逆張り」の2種類があります。
2、逆張り・・・下降トレンドから上昇トレンドへの転換点で株を買い、上がったら売って利益を出す投資スタイル
順張りとは相場が上昇トレンドの中、株を買って少し上がったら売って利益を出す投資スタイルです。
すでに株価が上昇し始めてから株を買うタイプなので、株初心者にもわかりやすい方法だと思います。
それに対し、逆張りは相場が下降トレンドの最中に株を買い、反発して株価が上がってきたら売って利益を出す投資スタイルです。
株価は上がったり下がったりと波がありますが、その波の1番下を読んで買い注文を出す、底値を見極める力が必要となります。
株をどのタイミングで買えばいいのかはなかなか難しい問題だと思いますが、これから紹介する順張り、逆張りでの買いサインを見付けることができれば、株式投資も今以上にレベルアップすることができます。
では、さっそく順張りでの買いサインについて説明していきましょう。
1、順張りの買いサイン
相場がキレイな右肩上がりなら特に買いサインがなくても簡単に順張りで利益を出すことができます。しかし上の相場のように、上昇トレンドの途中で足踏みをする場合もあります。その場合、いつ株を買えばいいのか迷ってしまいそうなので、この順張りの買いサインについて説明します。
まず1つ目はブレイクアウト(ブレイク)です。相場が上昇トレンドで壁にぶち当たるようにある水準(上の図の赤いライン)から上がらなくなる場合があります。
その水準を完全に超えた場合をブレイクアウトと呼び、その後は株価の上昇が期待できます。
つまりブレイクしたらそこが買いサインだということです。
2つ目は押し目買い(押し目)です。相場が上昇トレンドでも一時的に下がることがあります。その状態を押し目と呼び、押し目を狙って株を買うことを押し目買いと呼びます。
株価は上がったり下がったりを繰り返しますが、押し目を狙ってタイミング良く買い注文を出しましょう。
2、逆張りの買いサイン
逆張りで買いサインを見付ける指標としておすすめなのがボリンジャーバンドです。
上の株価チャートのようにボリンジャーバンドの買いサインが出た時点から株価が反発しています。このように下降トレンドの底値を見付け、株価の安い時点で株を購入するので逆張りは順張りより利益が大きいのが特徴です。
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株取引で損が出そうなときの対策法
株を買うタイミングについて知識が深まったところで、次はその買った株の値が下がり始めた場合の対処法について説明しましょう。
誰もが上がるだろうと思って株を買いますが、中には株価が下がってしまう場合もあります。
株価が下がった時には、損切りする人、ナンピン買いする人、何も対策しない人がいますが、おすすめするのは損切りです。
何も対策しないと損が膨らんでしまうばかりなので論外ですし、株価が下がったところで株を買い足すナンピン買いは損失をよりふくらませる可能性があるからです。
損を膨らませない損切りの極意
損切りとは、損が大きくなりすぎる前に、多少の損は承知で株を売ってしまうことです。株価は、下がり始めるとどこまで下がるか予想がつきません。特に初心者であれば、株価の動向を見通すのは難しいでしょう。
先ほど紹介した逆指値注文を使えば、自動的に損切りができます。
もちろん、損切りすることで売却損は出ます。しかし、売却した資金を新たな投資先に回すことができますので、新しい投資先が順調に成長したら、売却損を取り戻せます。
マネックス証券のツイン指値!利益確定と損切りを同時にできる
逆指値注文で自動的に損切り対策を打つことは、とても大切なリスク回避方法ですね。
しかし損切りと利益確定を同時に注文できれば手間がかからず便利です。損切りと利益確定を同時にするってどういうこと?と思う人がいるかもしれませんね、詳しく解説します。
・△△円まで値下がりしたら損切りして売る
このように利益確定と損切りを同時に注文できるシステムをツイン指値注文といいます。一つの銘柄を買ったときに、同時に二つの売り注文を出しておけばいつも株価を気にしていなくても自動的に約定できるので便利です。
株価が上がるときも下がるときもあっという間ですから、売り損ねるミスを防ぐためにもツイン指値注文は重要なんです。
ツイン指値注文を出すことができる証券会社は、投資家目線で便利なツールを開発しているマネックス証券です。
マネックス証券はそのほかにも2WAY注文などの特殊注文やチャート機能を充実させたマネックストレーダーという取引ツールが自慢です。
マネックストレーダーは相場の過熱感がそのままが伝わってくるようなスピード感があるので、相場の波に乗りやすく売買タイミングを逃しません。
マネックストレーダーはパソコン用、スマートフォン用アプリ、アイパッド用などさまざまな使用環境に対応しています。
投資情報も充実しているので、きっとあなたの株式投資の強い味方になるに違いありません。ツイン指値が使えるマネックストレーダーは無料で利用できます。
ぜひマネックス証券に口座開設をして、便利な機能をたくさん備えたマネックス証券のマネックストレーダーを使ってみてください。
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信用取引は上げ相場でも下げ相場でも大きな利益が出せる
株の取引に慣れてきたら、次のステップとして信用取引にも挑戦してみましょう。
株取引では、株を安く買って高く売ることで利益を得ますが、信用取引では株を高く売って安く買っても利益を得ることができます。
ちょっと意味がわからないかもしれませんが、これは「空売り」と言って株価が下落傾向にある場合でも利益を出せる投資手法なのです。信用取引ができるようになれば、今まで以上に取引の幅が広がり、利益を出せるチャンスが増えてきます。
30万円の資金で100万円の取引が可能な信用取引
信用取引の大きな特徴は、現金を担保にして証券会社からお金を借りて、担保の約3倍の取引ができるようになる点です。
つまり手持ちの資金が30万円しかなくても、それを担保に100万円までの運用が可能になります。
資金が少ない人には、より多くの利益を得られるよう大きなメリットにもなりますが、損失も同じように大きくなるので、ハイリスク・ハイリターンの制度といえます。
信用取引を行う際は、証券会社へ新たに信用取引用の申請をする必要があり、株取引の経験が浅い人は審査で落ちてしまう場合もあります。株初心者の人はしばらく株式投資の経験を積んでから信用取引に挑戦してみましょう。
相場が下降トレンドでも利益を出せる空売り(信用売り)
信用取引でおもしろい点が、株価が下がっている下降トレンドでも利益を上げられる空売りです。
担保したお金で証券会社から株を借りて売却し、その株の値が下がった時点で買い戻す注文を出せば、その差額を利益として得ることができます。
空売りをすれば下降トレンドでも利益を出すことができるため、不景気やリーマンショックなど株価が暴落している時期でも投資チャンスがあります。
このように信用取引は手持ちの資金以上に投資金を運用できたり、株価が下落しているときでも利益を出すことができます。しかし、メリットもあればデメリットもあり、信用取引はお金や株を借りる分、金利や貸株料がかかるので注意が必要です。
株取引で経験を積み、投資テクニックを増やしていく
多くを知っておくことでどんな状況でも精度の高い分析ができるようになり、より大きな利益を上げることができるのです。
逆張りや信用取引など、中には株初心者にとってまだおすすめできないテクニックも。このサイトで勉強して知識を付け、実際の取引で経験を積んで徐々にレベルアップしていただけらと思います。
一度に全部を使うのはプロの投資家でも難しいもの。始めのうちは自分にあった投資手法で勝負し、徐々に武器を増やすために、ここで紹介したテクニックを試していきましょう。
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