老後資金を貯めるための制度として注目されている個人型確定拠出年金(iDeCo)。
企業型確定拠出年金に加入していない会社員、公務員、パート、主婦、自営業など、ほぼ全ての人が加入することができます。
とはいえ、いざiDeCoを始めようと思っても、金融機関がたくさんあるのでどこに口座を開いたらいいか、迷ってしまう方も多いですよね。
そこでこの記事では、金融機関選びでポイントとなる手数料と、資産運用するための取り扱い商品数を比較しました。
おすすめはSBI証券、楽天証券、マネックス証券のいずれかです。
この3つは手数料が業界でも最安値なのが特徴。商品数も豊富なので、特にこだわりがないなら、この中から選ぶのがよいでしょう。
iDeCo口座を開くときの参考にしてくださいね。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の口座管理手数料は金融機関で異なる
個人型確定拠出年金(iDeCo)は自分で年金を積み立てられる制度。
積み立てた掛金の分だけ毎年税金から控除が受けられるおトクなメリットがあります。
個人型確定拠出年金(iDeCo)のメリットとデメリットについて詳しい解説は「【確定拠出年金】iDeCo(イデコ)とは!メリットとデメリットを紹介」を参考にしてください。
iDeCoのデメリットは毎月手数料がかかるところ。
手数料は毎月の掛け金や年金資産から差し引かれて徴収されます。
iDeCoに加入するときチェックしておきたいことは、何にどれくらいの手数料がかかるか。
次で、iDeCoにかかる手数料を一覧にまとめました。
個人型確定拠出年金で 徴収される手数料 |
内容 |
---|---|
加入時手数料 | 加入時(初回のみ)一律でかかる手数料。ほとんどの金融機関が2,829円。 |
口座管理手数料 運営管理手数料 |
金融機関によって金額が異なる。 |
国民年金基金引落し手数料 | 一律105円/月額 |
信託銀行管理手数料 | 一律66円/月額 |
受取時手数料 | 60歳以降年金を受け取るときにかかる手数料。どこの金融機関も440円。分割して受け取る場合はその都度かかる。 |
この中で、毎月かかる手数料は次の3つ。
- 口座管理手数料(運営管理手数料)
- 国民年金引き落とし手数料
- 信託銀行管理手数料
- 元本確保型の商品に預ける
- 投資信託を購入する
- 口座(運営)管理手数料が無料
- 投資信託のバリエーションが豊富
- 投資信託の信託報酬が割安
- DC Doctorで商品選びをサポート
- SBIマネープラザで確定拠出年金セミナー開催
- 口座(運営)管理手数料が無料
- 証券口座と一括管理できる
- 投資信託の信託報酬が割安
- 初心者でも選びやすい投資信託が揃っている
- 操作画面が簡単で使いやすい
- iDeCo無料セミナーを随時開催
- 口座(運営)管理手数料が無料
- 証券口座と一括管理できる
- 投資信託の信託報酬が割安
- 厳選された投資信託から選べる
- 迷ったらロボアドバイザーに相談
国民年金引き落とし手数料と信託銀行管理手数料の金額はどこの金融機関でも変わりません。合わせて171円(税抜)です。
金融機関ごとに差があるのは口座管理手数料(運営管理手数料)。
よってiDeCoの加入先を決めるときに重要なのは口座管理手数料の金額です。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の手数料比較
先ほど説明した通り、個人型確定拠出年金(iDeCo)の手数料には、どこの金融機関でも一律で徴収される手数料と、金融機関ごとに違いがある手数料の2種類があります。
月々にすれば数百円の違い。
とはいえ、これから何年、何十年と運用期間中、長期にわたり徴収されると結構大きな金額になってしまいます。
加入するなら月々の負担が少しでも軽くなるよう、手数料の安い金融機関を選びましょう。
ここでは金融機関によって金額が異なる口座管理(運営管理)手数料を表にしました。
金融機関名 | 口座管理手数料(運営管理手数料)月額/税込 | 備考(キャンペーンなど) |
---|---|---|
SBI証券 | 0円 | |
楽天証券 | 0円 | |
マネックス証券 | 0円 | |
ゆうちょ銀行 | 259円 | |
三菱UFJ銀行 | 385円/260円 | 標準コース/ライトコース |
三井住友銀行 | 260円 | |
みずほ銀行 | 260円 | iDeCo残高または掛け金累計額が50万円以上など条件を満たせば無料 |
野村證券 | 0円 | |
損保ジャパンDC証券 | 473円 | |
第一生命 | 0円 |
手数料が一番高い金融機関(損保ジャパンDC証券)と、手数料無料の金融機関では、月額473円の差がでるということ。
1年間では、5,676円。10年間では、56,760円もの違いに。
手数料が高いと、せっかくのiDeCoの節税効果が活かしきれず利益が減ってしまいますね。
60歳まで積み立てすることを考えると、手数料はなるべく安く抑えたいものです。
手数料で選ぶなら、口座管理手数料が0円のSBI証券・楽天証券・マネックス証券がおすすめ。
iDeCoでは、手数料などのランニングコストも節約して、できるだけ余分な費用をかけないことが運用のコツでもあります。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の投資信託取り扱い商品比較
個人型確定拠出年金(iDeCo)の金融機関選びで考慮しなければいけないポイントは手数料だけではありません。
どんな商品でiDeCoを運用するかを考える必要があります。
次から詳しく見ていきましょう。
個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用方法
個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用方法には2種類あります。
元本確保型の商品には定期預金などがありますが、なにぶん超低金利時代なのでほとんど金利が付きません(平均0.001~0.005%)。
金利によっては受け取れる利子より手数料が高くなることも。
一方、投資信託を購入した場合は元本割れするリスクはあるものの、うまく運用すれば掛金を大きく増やすことができるかもしれません。
市場平均(日経平均株価やTOPIXなどの株価指数)に連動した利益をめざす投資信託のことで、中長期的に安定した収益を見込めるため確定拠出年金の運用商品として選定されることが多い。
iDeCoで投資信託を運用するときには、さまざまな種類の投資信託を分散して保有し、安定した資産運用を目指すべき。
そこで、iDeCoの金融機関を検討するときには、運用できる投資信託の本数が多く、選ぶ幅が広いかどうかがポイントです。
個人型確定拠出年金(iDeCo)で運用できる投資信託数比較
個人型確定拠出年金(iDeCo)で運用できる投資信託や定期預金などの商品ラインナップには違いがあります。
そこで金融機関ごとに個人型確定拠出年金で運用できる商品数をまとめました。
金融機関名 | 元本確保型(定期預金など)商品数 | 投資信託商品数 | 確定拠出年金 取扱い商品数 |
---|---|---|---|
SBI証券(セレクトプラン) | 1 | 37 | 38 |
SBI証券(オリジナルプラン) | 1 | 37 | 38 |
楽天証券 | 1 | 35 | 36 |
マネックス証券 | 1 | 27 | 28 |
ゆうちょ銀行Aプラン | 8 | 26 | 34 |
三菱UFJ銀行(標準コース) | 7 | 26 | 33 |
三菱UFJ銀行(ライトコース) | 2 | 8 | 10 |
三井住友銀行(標準コース) | 2 | 27 | 29 |
みずほ銀行 | 1 | 30 | 31 |
野村證券 | 1 | 33 | 34 |
大和証券 | 1 | 21 | 22 |
損保ジャパンDC証券 | 1 | 35 | 36 |
第一生命 | 2 | 16 | 18 |
iDeCoを運用できる投資信託の本数には、金融機関ごとにずいぶん違いますよね。
「〇〇銀行でiDeCoを始めたけど、目当ての投資信託の取り扱いがなかった!」ということのないように、事前に投資信託のバリエーションをよくチェックしておくのがおすすめ。
できれば口座開設前に、購入したい投資信託の目星をつけておきましょう。
個人型確定拠出年金(iDeCo)におすすめの証券会社を紹介
個人型確定拠出年金(iDeCo)の金融機関を選ぶときには、「手数料の安さ」「投資信託のラインナップの豊富さ」が重要でした。
これらの条件を満たす、おすすめ証券会社をここで3社紹介します。
iDeCoにおすすめの証券会社その1:SBI証券
投資信託のラインナップが豊富なSBI証券は、個人型確定拠出年金(iDeCo)を運用するのにピッタリの証券会社です。
そのほかにもSBI証券でiDeCoをはじめるメリットはたくさん。
SBI証券はiDeCo対象の投資信託の本数が、ほかのネット証券と比べても大変多いのが特徴です。
しかも投資信託の運用コストである信託報酬が割安なものが揃っています。
また、SBI証券は「DC Doctor」を導入し、運用商品選びに迷った人へのサービスを強化中。
DC Doctorはユーザーの投資経験や資産運用に対する姿勢から、それぞれに合った資産運用商品を提案してくれる便利なサポートサービスです。
トライアル版であれば、利用開始手続きをしなくてもを使うことができるので試しに使ってみるのもいいですね。
どの投資信託を買ったらいいかわからない、という人には嬉しいサービスです。
SBI証券はこちらから口座開設ができます。
iDeCoにおすすめの証券会社その2:楽天証券
個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入するなら、楽天証券もおすすめです。その理由は次の通り。
楽天証券も口座管理手数料が無料なので、毎月のコストを抑えることができます。
また、証券資産と年金資産を1つのIDで管理できるところが嬉しい機能。状況が一目で確認でき、資産の管理が簡単です。
楽天証券のiDeCo対象投資信託も、信託報酬が低いものが多いので、安心して老後のための資産運用ができますよ。
楽天証券なら無料セミナーが充実しているのでiDeCo初心者でも安心。
楽天証券はこちらから口座開設ができます。
iDeCoにおすすめの証券会社その3:マネックス証券
マネックス証券も個人型確定拠出年金(iDeCo)のサービスに力を入れています。
iDeCoにマネックス証券で加入するメリットは、次のとおりです。
マネックス証券はSBI証券と比べて投資信託の本数が少なめですが、その代わり厳選された投資信託から選べるので、iDeCo初心者でも迷いにくいのがメリット。
投資信託のiDeCo選定理由もしっかり説明されています。
また、マネックス証券では、iDeCoの投資信託選びに「ロボアドバイザーサービス」が利用できるんですよ。
一人ひとりに合わせた資産形成のアドバイスを無料で受けることができるため、投資の初心者でもカンタンに自分に合ったポートフォリオを組み立てることができます。
マネックス証券の口座開設はこちらからどうぞ!
自分の購入したい投資信託がある証券会社にするのも1つの手だ!
自分にあった金融機関を選んでiDeCoをスタートしよう!
金融機関選びのポイントは「手数料の安さ」と「取り扱い投資信託(商品)の多さ」の2点です。
口座管理手数料の安さや投資信託のバリエーションが豊富という点で、SBI証券は最もおすすめの金融機関。
その他に、楽天証券やマネックス証券もiDeCoにおすすめです。
最終的には、自分の購入したい投資信託を扱っているかどうか、受けたいサービスはあるかどうかで決定するとよいでしょう。
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、できるだけ若いうちから始めたほうが節税効果が高くおすすめ。
自分にあった金融機関を選び、老後の安心のため資産運用に一歩踏み出しましょう。