昭和リースが語る! やってみて初めてわかった"RPA導入のコト"

[2019/03/29 12:40]伊藤正子 ブックマーク ブックマーク

ロボット開発と運用管理 - その効果はいかに?

昭和リースで稼働する実際のハードウェア環境は以下の通りだ。

ハードウェア環境の構成概要

ロボットの開発にあたっては、画面上でチャートを記述していく。

「プロセスもオブジェクトも、チャートの記号で書いていきます。よく『成果物は何か』と言われますが、出来上がったもの自体がチャートになっているので、仕様書みたいなものがなくても見ればわかります。むしろ、(作業の)手順がチャートとして表記されるので、よりわかりやすくなるというメリットもあります」(藤本氏)

同社が”ベストプラクティス”として活用している標準的なプロセスパターンは、起動して処理対象を取り込み、対象の特定、情報の入力、更新処理、ステータス更新、画面のリフレッシュまで行うというものだ。これをコピーして名前を変更し、細部を変えるだけなので、もちろん検証は必要なものの「簡単なプロセスをつくるだけならば1~2時間でできる」という。

一般的なチャート表記

昭和リースが活用する”ベストプラクティス”

「ロボットの運用管理に関しては、コントロール画面でほとんどのことができる。ロボットをどういうサイクルで動かすかはスケジューラで設定できるため、完全自動化が可能です」(藤本氏)

だが、いかに”簡単”だとは言え、RPAの構築は非IT系の人材には難しいのではないかと懸念されることが多い。これに対し、藤本氏は「(システム部門ではない)一般の社員でもできます」と明言する。ただし、「実現したい業務を明確にイメージしてパートナー企業にサポートしてもらうことが大切」だと言い添える。

では、開発したロボットの品質はどうなのだろうか。

「安定稼働させるには、それなりに調整が必要です。ロボットはシステムとは違うので、動かしてみて初めてわかる部分は多々あります。特にメインフレームでは安定し、処理スピードもかなり早いのですが、逆に早すぎて正しく認識できなかったときに再処理を行うといった調整が必要です。一方、画像認識でしか連携できない業務システムに関しては、画面サイズを変えると認識できないなど、不安定な面があります」

2019年1月末時点で56業務、198のシナリオが稼働中だ。導入により、バックオフィスの人員は70人から50人に減じたが定時に退社できているほか、人手で行うと13300時間(1人月160時間として約83人月)を要する資産買取対応業務も、RPA+4名の人員で2週間で対応完了したという。

現状ロボットが行っている年間22531時間の処理を人件費に換算すると、およそ7000万円に相当する。これに対し、RPAライセンスとサーバ代、開発/運用にかかる人件費は年間約1250万円となっており、「費用対効果としては560%+αが期待できる」(藤本氏)と力を込める。

今後の計画としては、「対象業務を拡大し、年間20000時間分の処理の置き換えをやろうとしている」(藤本氏)ところだ。具体的には、現状一部、人間が判断している部分をAIに任せるほか、AI+OCRとの連携による手書き文字などへの対応を検討中だという。

藤本氏は「(本講演が)皆さんのRPA導入に、多少なりともお役に立てばと思います」と語り、講演を締めくくった。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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